いさり火ひなびたままの 船着き宿に 身を寄せながら ふく涙 辛い辛い 私を抱いて あなたその手で その胸で いさり火 海鳴り 夏まぢか カモメの群れを 追い立てるよに 前ぶれもなく 雨がふる 寒い寒い 心も肌も あなた思えば 尚更に いさり火 桟橋 傘もない 湯あがり後の この淋しさを 包んで欲しい そばに来て 辛い辛い 焦がれる程に まして女の ひとり寝は いさり火 泡沫 波まくら | 美山純子 | たきのえいじ | 弦哲也 | | ひなびたままの 船着き宿に 身を寄せながら ふく涙 辛い辛い 私を抱いて あなたその手で その胸で いさり火 海鳴り 夏まぢか カモメの群れを 追い立てるよに 前ぶれもなく 雨がふる 寒い寒い 心も肌も あなた思えば 尚更に いさり火 桟橋 傘もない 湯あがり後の この淋しさを 包んで欲しい そばに来て 辛い辛い 焦がれる程に まして女の ひとり寝は いさり火 泡沫 波まくら |
桃と林檎の物語桃を二つ 買って帰った あなたと 一つずつ 食べようと思って 狭い部屋に 西日がさして あなたは いなかった 夕暮れの手品みたいに こんなはずじゃなかったわ 誰だって 明日なんか 見えないけれど こんなはずじゃなかったわ 蜩の雨の降る中 私 途方に暮れた 前の女と いっしょにいると ふわさが 聞こえるわ 秋風のお節介 あなたいつも 言ってたじゃない 男を だめにする 身勝手な悪い女と 人のことは言えないわ 窓の空 お月さまも 見えないから 人のことは言えないわ 火の消えた煙草くわえて 私 ため息ついた 林檎一つ 赤くさみしく あなたの ことなんか 何もかも忘れた 女ひとり こんな暮らしも いまどき 世間では めずらしい話じゃないわ 白い小雪ちらちらと この冬は 久しぶりに 一人だから 白い小雪ちらちらと 妹を呼んでやろうと 私 手紙を書いた 長い 手紙を書いた | 美山純子 | 市川睦月 | 三木たかし | | 桃を二つ 買って帰った あなたと 一つずつ 食べようと思って 狭い部屋に 西日がさして あなたは いなかった 夕暮れの手品みたいに こんなはずじゃなかったわ 誰だって 明日なんか 見えないけれど こんなはずじゃなかったわ 蜩の雨の降る中 私 途方に暮れた 前の女と いっしょにいると ふわさが 聞こえるわ 秋風のお節介 あなたいつも 言ってたじゃない 男を だめにする 身勝手な悪い女と 人のことは言えないわ 窓の空 お月さまも 見えないから 人のことは言えないわ 火の消えた煙草くわえて 私 ため息ついた 林檎一つ 赤くさみしく あなたの ことなんか 何もかも忘れた 女ひとり こんな暮らしも いまどき 世間では めずらしい話じゃないわ 白い小雪ちらちらと この冬は 久しぶりに 一人だから 白い小雪ちらちらと 妹を呼んでやろうと 私 手紙を書いた 長い 手紙を書いた |
夢でいいからもう誘わないでと あれほど泣いたのに こんな雨に濡れたまま 待つなんてずるいひと また眠りもせずに 帰ってゆくんでしょ ならば誰かひとりでも 幸わせになさいな 妬んで恨むのが 女じゃないですか さみしがりやを 責めますか 夢でいいから 夢でいいから 好いてるうちに 終わらせましょう 夢でいいなら 夢でいいなら あなたの胸で 花になれます もう着てもらえない 寝間着は捨てさせて 化粧だけで歳月を 隠せなくなるまえに 忍んで耐えるのも 女じゃないですか 上手な嘘をつけますか 夢でいいから 夢でいいから むすんだ絆 終わらせましょう 夢でいいなら 夢でいいなら あなたの胸で 花になれます 夢でいいから 夢でいいから むすんだ絆 終わらせましょう 夢でいいなら 夢でいいなら あなたの胸で 花になれます | 美山純子 | 松井五郎 | 都志見隆 | | もう誘わないでと あれほど泣いたのに こんな雨に濡れたまま 待つなんてずるいひと また眠りもせずに 帰ってゆくんでしょ ならば誰かひとりでも 幸わせになさいな 妬んで恨むのが 女じゃないですか さみしがりやを 責めますか 夢でいいから 夢でいいから 好いてるうちに 終わらせましょう 夢でいいなら 夢でいいなら あなたの胸で 花になれます もう着てもらえない 寝間着は捨てさせて 化粧だけで歳月を 隠せなくなるまえに 忍んで耐えるのも 女じゃないですか 上手な嘘をつけますか 夢でいいから 夢でいいから むすんだ絆 終わらせましょう 夢でいいなら 夢でいいなら あなたの胸で 花になれます 夢でいいから 夢でいいから むすんだ絆 終わらせましょう 夢でいいなら 夢でいいなら あなたの胸で 花になれます |