抜錨 (feat. 巡音ルカ)忘れられぬものだけが 美しくはないのでしょう 忘れることばかりが 美しくはないでしょう 悲しいことばかりが 人生ではないのでしょう さりとて喜びとは 比べ往くでしょう 船よ 船よ 荒波の中で 流されずいられたでしょう 水底に根差す あなたと穿《うが》った少女時代 さよならする頃 強いられるのは抜錨《ばつびょう》 傷の数を数えて 痛みの数 指を折る 一つあまり 小指は 愛しさのぶんね 辛いこともありましょう あなたの所為もありましょう それでも赤い糸 結《ゆ》わえているのでしょう 底知れぬものだけに 怯えるのではないでしょう 届かぬものばかりが 妬ましくはないでしょう 優しいことばかりが 優しさではないのでしょう さりとて赤裸々では こそばゆいでしょう 羽よ 羽よ 人並みを望み 人波に拒まれては 皆《みな》そこを目指す まだ葛藤があった少女時代 無辜《むこ》でいた頃を 遠ざけるのは熱病 髪の長さ揃えて 爪の先を塗り直す あどけない唇も 色めき立つのね 叶うこともありましょう 叶わぬ人もおりましょう それゆえ慰めずにはいられないのでしょう 羽よ 花よ 水面に散って 傷の数を数えて 痛みの数 指を折る 一つあまり 小指は 愛しさのぶんね 悔やむこともありましょう わたしの所為もありましょう いつかは赤い糸 断ち切るのでしょう 花びらにささやきを 哀れみから口づけを 懐かしんではじめて 過ぎ行くのでしょう 惑うこともありましょう 誰かの所為じゃないでしょう 難しいものですね 愛するということは | ナナホシ管弦楽団 | ナナホシ管弦楽団 | 岩見陸 | | 忘れられぬものだけが 美しくはないのでしょう 忘れることばかりが 美しくはないでしょう 悲しいことばかりが 人生ではないのでしょう さりとて喜びとは 比べ往くでしょう 船よ 船よ 荒波の中で 流されずいられたでしょう 水底に根差す あなたと穿《うが》った少女時代 さよならする頃 強いられるのは抜錨《ばつびょう》 傷の数を数えて 痛みの数 指を折る 一つあまり 小指は 愛しさのぶんね 辛いこともありましょう あなたの所為もありましょう それでも赤い糸 結《ゆ》わえているのでしょう 底知れぬものだけに 怯えるのではないでしょう 届かぬものばかりが 妬ましくはないでしょう 優しいことばかりが 優しさではないのでしょう さりとて赤裸々では こそばゆいでしょう 羽よ 羽よ 人並みを望み 人波に拒まれては 皆《みな》そこを目指す まだ葛藤があった少女時代 無辜《むこ》でいた頃を 遠ざけるのは熱病 髪の長さ揃えて 爪の先を塗り直す あどけない唇も 色めき立つのね 叶うこともありましょう 叶わぬ人もおりましょう それゆえ慰めずにはいられないのでしょう 羽よ 花よ 水面に散って 傷の数を数えて 痛みの数 指を折る 一つあまり 小指は 愛しさのぶんね 悔やむこともありましょう わたしの所為もありましょう いつかは赤い糸 断ち切るのでしょう 花びらにささやきを 哀れみから口づけを 懐かしんではじめて 過ぎ行くのでしょう 惑うこともありましょう 誰かの所為じゃないでしょう 難しいものですね 愛するということは |
ヴィーナス (feat. 巡音ルカ)泡に乗って海を越え 季節をまた連れてくる 貝殻に耳澄ます 静寂にも声を探す 教えておくれ この風はどこから吹いているの そこにいるの 時間よ どうか待って 僕だけが祈っている 産まれる前に 出会っていたよう 寄せては返す 足跡も消して 近づくほどに 遠ざかるあなた ヴィーナス 風にしたためた詩 摘まれる花になりたい 物言わぬ貝でありたい 待っている わかっている 絶やさぬ人になりたい 底知れぬ愛を知りたい 待っている 縋っている 雨なく花は咲かない 泣かずに憂いは枯れない 去っていく 辿っていく あなたが誰か知らないのに探さずにいられない 去っていく 拾っていく欠片 夢に明け暮れ 寝息も秤にかけたまま おいてゆくの 忘れるよう願って 幸せを祈っている 眠れるように 握っては目覚め 大人になれば ざわめきも消えて 息づくほどに 遠のいてゆくもの ヴィーナス いつか思い出す 産まれる前に 出会っていたよう 寄せては返す 足跡も消して 近づくほどに 遠ざかるあなた ヴィーナス 風にしたためた詩 背が伸びた頃 ねえ きっと会いましょう 砂に埋めた 涙も還して 生まれ変われど もう一度あなたの ヴィーナス 微笑みと生きていたい ヴィーナス 巡る あたたかな音 | ナナホシ管弦楽団 | ナナホシ管弦楽団 | 岩見陸 | | 泡に乗って海を越え 季節をまた連れてくる 貝殻に耳澄ます 静寂にも声を探す 教えておくれ この風はどこから吹いているの そこにいるの 時間よ どうか待って 僕だけが祈っている 産まれる前に 出会っていたよう 寄せては返す 足跡も消して 近づくほどに 遠ざかるあなた ヴィーナス 風にしたためた詩 摘まれる花になりたい 物言わぬ貝でありたい 待っている わかっている 絶やさぬ人になりたい 底知れぬ愛を知りたい 待っている 縋っている 雨なく花は咲かない 泣かずに憂いは枯れない 去っていく 辿っていく あなたが誰か知らないのに探さずにいられない 去っていく 拾っていく欠片 夢に明け暮れ 寝息も秤にかけたまま おいてゆくの 忘れるよう願って 幸せを祈っている 眠れるように 握っては目覚め 大人になれば ざわめきも消えて 息づくほどに 遠のいてゆくもの ヴィーナス いつか思い出す 産まれる前に 出会っていたよう 寄せては返す 足跡も消して 近づくほどに 遠ざかるあなた ヴィーナス 風にしたためた詩 背が伸びた頃 ねえ きっと会いましょう 砂に埋めた 涙も還して 生まれ変われど もう一度あなたの ヴィーナス 微笑みと生きていたい ヴィーナス 巡る あたたかな音 |