1999 (English ver.)羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ・訳詞:國松絵梨 | 塩塚モエカ | | So what am I to do? I toss and turn, but I lie awake The distant dark has taken on an orange glow There was a movie I saw Set in a time quite a while ago Back when my mom and my dad were still a boy and girl The year is '99, a Christmas eve Something could change this city that we love into a whole new place, at least that's how the story goes So what am I to do? There are more nights where I lie awake Teddy dear, I feel like I could talk to you The city's filled with light and cheery steps echo through the lane It's getting closer, what we've all been waiting for Oh here, it comes, The year is '99, a Christmas eve Something has changed the one that I adore into somebody else, another kind The year is '99, a Christmas eve Something could change this city that we love into a whole new place, at least that's how the story goes The year is '99, a Christmas eve Something has changed the one that I adore into somebody else, another kind Oh tell me why I'll come for you just'fore the mor- ning light has reached your door |
あの街に風吹けば羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | Hitsujibungaku | 夢見てる、恋してる 青いスカート靡かせて 駆け抜ける午後の大通り 懐かしい街の風 たしかに色々あったけど わたし今とても幸せよ ハロー、ハロー! 世界はこんなにも美しいのに 目隠しするのは誰? 風よもっと吹いて あの子を目覚めさせて 頭の中ぐらぐら、傷だらけの心で 地球の隅っこにて一人ぼっちの夜も 手遅れにするのには、毎秒新しい まだ知らない気持ちがたくさんあるのよ あの頃に会いにゆく あの日のスカート靡かせて わたし今、わたしを何より 抱きしめていいとわかるのよ ハロー、ハロー! 世界はこんなにも美しいのに 目隠しするのは誰? 風よもっと吹いて あの子を目覚めさせて |
なつのせいです羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | Hitsujibungaku | それは夏のせいです 僕たちは流れる雲に乗って どこまでもゆくのね 遠く澄んだブルーです 君の肌に触れる 石鹸のにおいがする午後です 逃避行、どこ行こう? 何しよう、なんでもいい 宇宙旅行、浪漫飛行 シーツのうえで 逃避行、どこ行こう? ここじゃない場所がいい 宛もないまま起き出す 僕の背中に、君がいう ねえ、もう少し眠ろう それは夏のせいです クーラーの風を避けるみたいに うつ伏せてぼんやり まだ夢の途中です 窓際、揺れている風鈴とハミングの午後です 逃避行、どこ行こう? 何しよう、なんでもいい 時間旅行、遊覧飛行 シーツのうえで 逃避行、どこ行こう? 誰にも見つからずに 君を離さずに行ける遠いところへ 考え中の僕にいう もう少し眠ろう それは夏のせいです でも君は流れる雲みたいに 知らぬ間に行くのね とても澄んだブルーです 太陽をいっぱいに吸い込んで 生まれたてのままの僕ら さよならする午後です |
白河夜船羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | Hitsujibungaku | あなたが優しすぎて私は時々怖いのよ あなたが見ているのが私じゃないことわかるのよ 今日も朝から晩まで眠り続けて それでも何故だかお腹が減ります 私のお星様は電池がなくては動かない 悲しくなくても泣くことあるのよ 許してよ 今日も朝から晩まで眠り続けて それでも何故だかお腹は減ります 温かいミルクと少しのパンを頬張り おはようって笑うあなたの声を待ちます 嘘は吐かない 笑わない 心は持たない 今宵も静かに息をしています 温かいミルクと少しのパンを頬張り おはようって笑うあなたの声を待ちます 今日も朝から晩まで眠り続けます |
夜を越えて羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | Hitsujibungaku | 君の言うことが何でも正しいような気がして 花のワンピース着たり、可愛いひとになったり していた日々は遠くへ、夜のラジオがかき消し 朝方のポストマン 嘘みたいな話だな 壊して 飛び越えて おいかけないわ キラキラ、涙が頬をすべる 君の言うことが時々わからないような気がした それでちょっと泣いたり、変な歌うたったりしたな 幸せはいつもそこにあるのに気づかない 欲しいものばかりだね そして始まった今だけが、ただ目の前で輝くので 恋をしてたことさえ嘘みたいな話だな 走って 止めないで もういらないわ キラキラ、心ですべてわかる |
マヨイガ羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | おかえり、ずっと待っていたよ もう大丈夫だから おやすみ、君の明日はどうしたってやってくる 行け、行け その明日がきみを苦しめようと 行け、行け 痛み知る優しい人でありなさい 言葉よ、どうかいつも側にあり これからの奇跡に全部 形を与えてください そうしてきみは小さな幸せ 宝箱いっぱいに集めて 世界を愛してください でっかい夢も綱渡りの不安も話してごらん 未来を今、始めよう 萌ゆる草木のように逞しく生きて 傷ついたら泣きなさい 行け、行け その先が闇に思えようと 行け、行け 今ここにあなたを信じる場所がある 命よ、どうか輝きをやめず これからの奇跡を全部 僕らに照らしてください そうしてきみはありあまる夢を 花束いっぱいに抱きしめて 世界を愛してください 祈っている、たとえどんなに遠く離れても 君の今、君のすべてが喜びで溢れますように おかえり、ずっと待っていたよ もう大丈夫だから おやすみ、君の明日はどうしたってやってくる |
ラッキー羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | ゆめのなかで わたしみたの 大魔神が恐竜にたべられる 魔神の顔は ちょっと嫌いな 声がでっかいあの人に似ている ラッキーデイ、今日は 理屈じゃないとこで しあわせが訪れる そんなひになる ってきめたからなる 最悪だ!叫んでみたり 窓から小石を投げて みたり くだらないよねって わらってみたりして 心をうごかす 少し強くなる 拳一つで 隕石をぶち破る! ラッキーデイ、今日は 理屈じゃないとこで しあわせが訪れる そんなひになる ってきめたからなる ゆめのなかで わたしみたの 大魔神が恐竜にたべられる |
mother羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | Hitsujibungaku | 崩れやすい夢をスケッチブックに描く 僕らの存在はいつだって曖昧なの 言えなかったことも胸の奥で溶かして 忘れてしまうよ そして欠伸をしたのさ 浮遊する いつかわかってしまえばすべてが嘘になる 僕らの関係は大体が幻想なの 新しい風で体を満たして 飛べたらいいのになんて本気で思うよ 浮遊する 涙が出るほど美しい 全てが思い出に遠ざかる 崩れやすい夢をスケッチブックに描く 僕らの存在はいつだって曖昧なの 言えなかったことも胸の奥で溶かして 忘れてしまうよ そして欠伸をしたのさ |
変身羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 嘘つくな 本当は目の奥で思ってる 黒い髪、おんなじスカート そんなのは偽物だ ワン・ツー・スリーで蝶になった 歩道橋でダンス わたしだけが一番可愛くなきゃやだ 両手いっぱいのハッピーをつかんでなきゃ嫌だ ごまかさないで、大変身よ! もうすぐ世界が終わるとしてみて あなたは本当にいいの? それならいいよね わたしはまだまだ知りたいことだらけなの 嘘つくな 本当は目の奥で怯えてる どう思う?聞いてみて 確かめたくてしかたない でも今こそワン・ツー・スリーで蝶になって 歩道橋でダンス、そしてわかる 心が震えてなきゃやだ 両手いっぱいのハッピーをつかんでなきゃ嫌だ ごまかさないで、大変身よ! |
ハロー、ムーン(album mix)羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | ハロー、ムーン やってきた! すすめ月の北極へ あれが嵐の大洋 水のない海原で のんびりお昼寝もいいね ちょっとまって、ムーン これからだ! 長くのびる白い線は レプソルト谷のしるし そして月のうら側へ かくした顔を見せて 秘密のムーン こんにちは! クレーターたくさんだ 天体がぶつかった歴史だよ ムーン ハロー、ムーン |
ロックスター羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | ロックスターは知らない場所で今日も 本当は怖いよって泣いている どうせいつか終わる日までずっと 暇を潰すだけの毎日が 「花瓶に挿した花の世話、僕がいったら頼むよ あいつだけはいつまでも美しくあって欲しい」 彼はいつも輝く場所で立って 誰かの幸せを願っている だけど今日も見えない場所でずっと 本当は怖いよって泣いている 「花瓶に挿した花の世話、僕がいったら頼むよ あいつだけはいつまでも美しくあって欲しい」 窮屈な思いを暗闇に吐き捨て 明日も平気なふりをして生きてく、君たちへ 「花瓶に挿した花の世話、僕がいったら頼むよ あいつだけはいつまでも美しくあって欲しい」 |
おまじない羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 眠れない夜には 言えないことを枕に叫び 1人で笑ってる おまじないちょうだい おまじないちょうだいよ わたしを許せるわたしになりたい いっか、まあ、だめでも 思うよりも先は長い わるいことじゃない、蝶々の刺青 歪んだロックで叫べばいいじゃん でもなにかが足りない なにかがちょっと足りないの あなたを許せるあなたをしりたい いいよ、ねえ、わたしも 思うよりも君と同じ それで思うのは 幸せについていくら考えたところで 結局答えはない おまじないちょうだい おまじないちょうだいよ わたしを許せるわたしになりたい いいよ、ねえ、わたしも 思うよりも君と同じ |
花びら羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | あいたい 明日はもう来ないかもしれない あいたい 今は二度と戻ってこないよ 「学校サボってなにをしているの」 何もしてないよ 何もしたくない はやくはやくもっとはやく走れたら楽しいとか 考える 明日はもう来ないこと忘れて あいたい いっそくだらないことばかりの方がいい だって 今日も商店街、シャッターの前で座り込む奴らに こんばんは、って言わなければ大丈夫なんて馬鹿だよ あいたい 明日はもう来ないかもしれない あいたい 今は二度と戻ってこないよ あいたい 明日はもう来ないこと忘れて あいたい 今は二度と戻ってこないよ |
powers羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 両手を高く広げ、今ならわかるはずだ 最高のイメージを信じてみたいよ いつも君しか選べない 力の限りで胸ふるわせ 心の限り求めるならば 未来は変わるかもね 思うより先に歌う ほらみて、メロディや言葉は溢れてくるでしょ 悲しい夜でも歌う そうさ小さな勇者たち、なんてさ うまくいかなかった今日でも 君が世界を望めるように歌うよ 馬鹿みたいでも構わない 両手を高く広げ、君ならできるはずだ 正解が何か、関係がないぜ 今は誰も奪えない 力の限りで胸ふるわせ 心の限り求めるならば 未来は変わるかもね 未来を変えてみせて |
ghost羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 見えないものの声が聞こえる いつかあなたにまた会う日まで響くよ 真っ暗闇さ 揺れてる呼吸 大人になれば忘れてしまう 叫ぶよ 叫ぶように歌うよ 君の背中を流れて落ちる 冷たい光 触れてみたくて歌うよ 記憶を波に映して消える 泡より速く届かなくなる 私たちは泣くことを忘れてしまう 見えないものの声を信じる たとえあなたがもういなくても |
あいまいでいいよ羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 恋人たちは今もまだ お互いの気も知らないで よくある歌のロマンスの影 追いかけるようにしてすれ違う それでも春は今もまだ 遠くの街でうず高く 吹き抜ける風、掴めぬ香り のんびりと留まって待ちくたびれる あいまいでいいよ 本当のことは後回し そうして僕は今もまだ くたびれきったベランダで 白いTシャツはたくこだまに 耳をすますようにしてまどろむ あいまいでいいよ 本当のことは後回しで 忘れちゃおうよ そうして僕たちは 飲み干せないままの微温いコーヒーを 持て余したままで歩いたその先で キスの真似をする あいまいでいいよ 本当のことは後回しで 忘れちゃおうよ 夢のようだ |
砂漠のきみへ羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | きみは砂漠の真ん中 ユーモアじゃ雨はふらない 余裕ないぜ オアシスは程遠い ちょうど砂漠の真ん中 愚痴ならいくらでも聞く 涙だけは命取り でもあふれた それを掬って瓶に集めて いつか花にあげる日まで とっておくよ それしかできない ごめんねと 書く 今は砂漠の真ん中 ユーモア 笑えているか 胸にきいて深呼吸 もう疲れた わたしここにいるけど忘れて 一人で進んで いつか笑って戻る日まで 待っているよ 大人になってく いじっぱりの きみ 離れていく きみはいま 自由だね |
Girls羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 惹かれあい すれ違い 睨み合い 黙らない 言いたいこと言えないまま 過ぎてった毎日が辛いか、 どうせ人はひとりだよと やけになったあの人はある意味 正しい 聞いて 私たちは歪んだ子供のように 愛情が欲しい フィルムの色、黄ばんでいる コンクリート蹴った、 泥だらけの白いドレス 目も覚めるような真っ赤な嘘 聞いて 私たちは歪んだ子供のように 愛情が そして 私たちは危険な旅を重ねて 寂しさを埋める 惹かれあい すれ違い 睨み合い 黙らない |
サイレン羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 真昼に月をみました 走る猫の先 サイレンが鳴り出していかなくちゃ 真昼に君をみました 長い夢の中 さよならだ 響くハイヒールの音、揺れるスカート 届かない声、愛を乞う人 高架下で潜む寝息 別れを惜しみ抱き合う恋人たち 駅のホームでうずくまる人 ああそれも今じゃ見慣れたノイズ、掻消せ そうよ私今誰よりも遠くへ、遠くへ 鳴り止む前に 真昼に君をみました 長い夢の中 さよならだ |
夕凪羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 旅人たちはいつか来るだろう終わりへ向かう 目的地などありもしないがひたすら進む いつからか間違ってすれ違ってしまう そして、夕凪がくる 何にもないような明日を待っているだけの 星のめぐりが導く意味も気づけば忘れ 愛する人の名前の船も帆をうなだれて いつの日か言えるかな 音もない海に風がまた吹くときに ぼくら 初めから全部わかっていたとしてあの日 傷つけずに見つめ合えていたかすらわからない 海が聞こえる 何にもないような明日を待ってるだけの あなたがいるような今がとても幸せ とても、幸せ そして、また風が吹く |
祈り羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 夜の中で君が一人泣いてても 誰も気づきやしないから構わないだろう それはたとえば野に咲いた一輪の 輝きこそはしないけど優しさを知っていて 夜の中で君が一人泣くことは どんな訳があるとしても許されているから この部屋でまだこない光の降る朝をじっと待ち それでも忘れないで最後にはまた静かな夜が戻ること 夢を見る 夢を見ている 夢を見る 夢を見ている 時計はもう 止まったままで 夢を見る 夢を見ていた 夜の中で君が一人泣いても 誰も気づきやしないから構わないよ |
恋なんて羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 君が僕に嘘をついた日、僕はベッドの中にいて 何度も読んだ小説の最後のページを手繰ってた 君はさ、もういらないって言ったね 僕はさ、よくわかんないや ねえ、本当のこと言ったら ねえ、あなた泣くでしょう そのあとはずっと眠って君の歯ブラシを捨てたよ 置いて行ったTシャツもゴミ箱に放り投げたけど 外したし、しばらくとっておこうか 君に、怒られちゃたまんないし ねえ、あなたもういらないよ 幸せになってね、わたしがいなくても 「恋なんてくだらないことで傷つくもんなんだ」って 知るにはもう遅すぎるくらい、全てになったドラマの 今夜が2人だけのためのラストシーンになるから 世界はゼロに戻るんだ いつか君が「ただいま」って言うのを僕はどっかでまだ信じてるよ 僕が貸したDVDを返しに来るのをどっかでまだ期待してる 最早呪いに近いね、本当どこで覚えたの? 僕も君にかけてたの?それは祈りに近いね 1・2・3で重ねた指は簡単に解ける いつかまたすれ違っても二度と交わらない道を 決めた2人だけど、ありがとうお元気で そんなハッピーエンドを演じる自信はないよ 君がいない世界で、君のいないストーリーで 振り出しに戻れたらどれほどによかっただろう 「恋なんてくだらないことで傷つくもんだ」って 初めからわかっていたくせに、また目逸らしてしまった 今夜、2人だけのためにスポットライトが当たれば ドラマはそこで終わるんだ 恋なんて |
人間だった羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | きこえるかい 命の声が きこえるかい きこえるかい きこえるかい 大地の歌が きこえるかい きこえるかい ぼくたちはかつて人間だったのに いつからかわすれてしまった ああ いま 飛べ 飛べないなら 神さま じゃないと 思い出してよ 街灯の街並み 燃える原子炉 どこにいてもつながれる心 東京の天気は晴れ、晴れ、雨 操作されている デザインされた都市 デザインされる子供 もっと便利にもっと自由に なにを得て何を失ってきたのだろう 怖いものはない 怖いものはないのかい 忘れないで 自然は一瞬で全てをぶち壊すよ 本当はわかっている 君もわかっている 花の一生にとって 君は必要ないこと わたしは知っている そしてただ見ている 人間が神になろうとして 落ちる ぼくたちはかつて人間だったのに いつからかわすれてしまった ああ いま 飛べ 飛べないなら 神さま じゃないと 思い出して ああ いま 行け 走って行け 風を切る奇跡 思い出してよ 神さまじゃない |
あたらしいわたし羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 曖昧な朝が来て おはようって言うあてないきみも 不安ばっか散らかして おやすみも忘れがちな恋人たちも あの星では名前もない 傷だらけでもシンデレラ あたらしいあなたになるとき 本当の自分はきみしかしらない ほら今、鏡の向こう どうして きみはきみだと言えるの? どうして 心は同じと言えるのだろう? 指先からあたらしい あなたでいることいいのよ 本当の自分は誰にもあげない ほら今、深呼吸して 輝きだした チャンス チャンスよ! |
ロマンス羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | この街の真ん中で叫んだら誰か見つけてくれるんじゃないかって思う いやほんとは誰かじゃなくてきみのこと探している、 でもそれは秘密のことよ! 悪魔のタネが育つ 時間の問題だよ そうだよ 女の子は欲しいものばかりだよ たくさんの言葉よりふれたいよ、もうダメなの?いつだって考えてるのに これで最後?構わない!銃口は狙いを定めスタートの合図で撃ち抜け! 悪魔のタネが育つ 時間は巻き戻せない そうだよ女の子はいつだって無敵だよ 悪魔のタネが育つ 時間の問題だよ そうだよ 女の子はいつだって無敵だよ |
ソーダ水羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 体中がいっぱいになって 心を言葉にしなくちゃ 溢れそうだ 怖くて仕方ない バランスがいつだって大事だ ストップモーション 僕らの部屋は井戸の中浮かぶ小舟だ 波を打つきみの息の根は新しい飛行機雲だ 悲しみが遠くから足音も立てず やってくるなんて予想もしなかったよおかしいね おとぎ話よ 一瞬で魔法が解けたら 深呼吸して本当の言葉で話そう 綺麗じゃなくてもそうしよう 傷つかないようにさ笑ってみせるから 目を逸らしたのに疑いもしなかったよおかしいね 一番綺麗だ 一瞬で今が歪んでも 飛行船を探して街を歩こうよ おとぎ話よ 一瞬で魔法が解けたら 深呼吸して本当の言葉で話そう ソーダ水片手にそうしよう |
ミルク羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | ミルクをこぼした 白く染まる夕方 あなたはまた泣きそうな顔をしている 取り戻すことなどできないってわかって あなたはまた泣きそうな顔をしている それでいい それでいい それでいいの ミルクをこぼした 白く染まる夕方 あなたはまた間違った恋をしている 取り戻すことなどできないってわかって あなたはまた間違った恋をしている それでいい それでいい それでいいの 全部偽物だったということだけど幸せだったということ きみは思ったよりも弱くって僕が必要だったということ それが幸せだったということ ねえ 偽物だったのかい? それでいいの いつか終わる日が来るとわかっていただろう やるせないほどあっけない 意味のない毎日を積み重ねるだけで 悔しいけど幸せ 全部偽物だったということだけど幸せだったということ きみは思ったよりも弱くって僕が必要だったということ それが幸せだったということ ねえ 幸せだったよね? それでいい 僕はいい それでいいの |
優しさについて羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 恋はいつも少し歪んであなたは言葉を濁すのね 話を聞いて 優しさというならわたしの強さを壊すのやめて 天使たちも羽をたたんで心を守る日が来るのね 瞼閉じてキャンドルの灯りが消えるまで歌うわ おやすみ |
1999羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | ぼくはどうしたらいい? 眠れない夜がきて 窓の外が少しオレンジに変わる 昨日見た映画で 過ぎていった時代は 僕のママやパパが子供の頃 それは世紀末のクリスマスイブ 誰もが愛したこの街は 知らない神様が変えてしまう っていう話 ぼくはどうしたらいい? 眠れない夜が増え テディベアとお話できそうだよ 街は光が溢れ 子供達のあしおと カウントダウンがはじまった ほら それは世紀末のクリスマスイブ 僕が愛していたあのひとを 知らない神様が変えてしまった それは世紀末のクリスマスイブ 誰もが愛したこの街は 知らない神様が変えてしまう っていう話 それは世紀末のクリスマスイブ 僕が愛していたあのひとを 知らない神様が変えてしまった どうしてよ 夜が明ける頃 迎えにゆくよ |
エンディング羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 君のこと考えるの もうやめだ 君もわたしを愛するの もうやめよう 物語の頁数を数えるのは もうやめよう ある時 気づけば僕らは 終わりを望む 君のこと考えるの もうやめよう そしてあといくつ 過ちを繰り返せば分かる? 透明な街、東京は晴れ 呼吸は正常、心は空 透明な君、東京は影 呼吸が苦しい、風がいっぱい 僕ら どこへも行けずに 夕陽を見るのよ ある時 気づけば僕らは 終わりを望むよ 望むよ |
天国羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | そっちはどう? 調子はどう? クーラーガンガンで 布団にくるまってアイス食べる感じ? そっちはどう? 調子はどう? 最愛の猫とお酒飲んで昼寝でもする感じ? それじゃ大差ないね! ここ地上もなかなか負けてない 花火も見えるわよ 星は見えないけど新宿は夜でも明るいわ そっちはどう? 調子はどう? お身体にはどうぞ、気をつけてね |
絵日記羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | どうして?と聞けていたら変わってたこと 沢山あったよなあ、そうだよなあ あの日は透き通るほどの君の声に わたし、真っ黒な気持ちで負けてしまった アイスクリームは溶ける 少年は空を指差す あの雲は近づけば消えてしまうね 信号が青に変わる わたしたちいつまでも歩いてく あの嘘は消してしまおう いつからか眠ったまま クーラーの風が優しく頬を撫でる また目を閉じて アイスクリームは溶ける 少年が空を指差す光景は 夢の中、消えてしまうわ 高鳴って鼓動が走る わたしたち、急がなきゃ このままじゃ思い出も消えてしまう どうして?と聞けていたら 変わってたこと沢山あったよなあ そうだよなあ、わかってるよ わたし今もベッドの上で 泣いたりしなくても すんだこと沢山あったよなあ そうだよなあ わかってるよ 夏の日は今日も眩しすぎるわ |
夏のよう羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | カラスが鳴いて 夕焼け空だよ、帰るよ 子供の頃見た懐かしい景色があってさ 麦わら帽子 空色リボンと束ねた髪 夢の香りと入道雲をうつす窓 ここはあの日と変わらない あの人のいた街だよ 君はあの日よりずっと 綺麗になったね 夏のよう、僕らいま 夏のよう、魔物たちの歩く ぐらぐらの夏のようだね 庭の隅に小さな朝顔 揺れるよ 届かないままの虹色 幻はどこへ 僕はあの日を辿って 泣いてばかりでごめんね いつか今日見た景色も 愛してしまうだろう 夏のよう、僕らいま 夏のよう、魔物たちの歩く ぐらぐらの夏のようだね |
ドラマ羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 青春時代が終われば 私たち、生きてる意味がないわ 探していたのはアメリカ 私たち、帰る場所なんてないわ 悪いことばかり覚えて 今夜も誰かの隣で眠る 金色の髪を失くせば 私たち、もう価値なんてないわ 落下してくわ 青春時代が終わるわ 私たち、生きてる意味がないわ 最後の夜に火をつけて 私たち、帰る場所なんてないわ プールサイド キスをしよう 届くなら 生きてるわ |
RED羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 愛はいつだって複雑だ 言葉がまっすぐに飛ばない 僕は簡単にいきていたいのに もう駄目だ 逃げたい 君は美しいドレスを着て 無邪気に笑ってみたりする 僕はそんな幸せも怖いから もう駄目だ 逃げたい どうしたらいい? 偽物ばかりが僕の 生活を変えてしまうよ 愛はいつだって弱虫で 言葉を恐れてばかりいる 目隠し 両手は暗闇の中じゃ 光を掴めない どうしたらいい? 偽物ばかりが僕の 生活を変えてしまう “その”命に代えても あなたを 守る でもそうじゃないなら 早く壊してよ お願い、行かないで |
コーリング羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | この拍手が消えたら 君は音楽を止めるの? あの日話した公園は 気づけばもうビルが建ってた 僕はもう決めた 決めたんだ 君のことはもう忘れんだ 季節がそうさせただけだって 新しい芽がでる前に ゆくよ いま 大人になって僕ら 呼吸をするほど進んでしまうよ もし今失うとしたって 君の明日は死なない いつもおんなじ場所で僕らは間違える 足跡ばかりたどって転んでしまうのは もういやだ、でもここにいたい まだ 正解は見えないが 僕はもう決めた 決めたんだ 君のことはもう忘れんだ 駆け抜けて今を越えるんだ 新しい芽がでる前に ゆくよ いま 大人になって僕ら 呼吸をするのも忘れてしまうほど ねえ ただ欲しかった物は何だ? 君の明日は死なない |
若者たち羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | あなたを一人にするくらいなら 僕は夢を見るのをやめよう 朝から晩まで目を開けては 君のことを見るし考える 何より大事なものを見つけて 僕は嘘を吐くのをやめよう 理想や名誉や古いギターも 君がいれば全部諦める 僕らはいつでも難しいこと ばかり考えてはダメになる たまにはお酒やふざけた歌で 笑うくらいは余裕があったらなあ そんな風に繰り返しては 君の寝息を聞いている夜 いつの日も あなたを守るよ 痛みなど掻き消すくらいに 途方もない愛で 僕ら、夜を越えよう 優しくなれるように ここは寂しい街だよ どこまでいっても同じだよ あの人はいつでも曖昧な言葉 政治、思想、概念 僕らはいつでも分からないままで 適当に相槌打って忘れます 僕らは例えば、一瞬だけの 光を掴めないで駄目になる 明日のことなど笑い飛ばして 歌うくらいは余裕があったらなあ そんな風に繰り返しては 君の寝息を聞いている夜 いつの日も あなたを守るよ 痛みなど掻き消すくらいに 途方もない愛で 僕ら、夜を越えよう 優しくなれるように |
天気予報羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 子供の頃見た天気予報 雨降りのマークを集めて 晴れている空は嘘つきと ママと笑ったあの日のこと 僕らが憧れた未来予想のその先は ドキドキするような未来を運ぶかい? いつか来る時代に憧れた彼らの火を ワクワクするような未来で繋ぐかい? 僕らが夢見た将来は 快晴のマークを集めて 雨降りの今は嘘つきと パパと笑いあえたらいいのに 僕らが憧れた未来予想のその先は ドキドキするような未来を運ぶかい? 過ぎてきた時代を駆け抜けた彼らの知を ワクワクするような未来で繋ぐかい? 嬉しいときも、悲しいときも 全部受け入れるかい? 君たちもやがて忘れてしまうよ 覚悟はできているかい? 僕らが憧れた未来予想のその先は ドキドキするような未来を運ぶかい? いつか来る時代に憧れた彼らの火を ワクワクするような未来で繋ぐかい? |
ハイウェイ羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 随分と長く僕ら走っていたけど それでどこへ来たんだろう コンビニの明かりがやけに眩しく映る 知らない町の夜 逃げんのはそう簡単で 傷つかないだろう 僕はハイウェイにのって どこまでも行くんだゆくんだ 夜の風に溶けて飛んで行けるよ 僕は正直じゃゃなくて ほんとは怖いんだこわいんだ 涙はスピードのせいにしてよ 逃げてもそう結局は 傷つくもんだな 僕らはそう簡単に 壊れてしまうんだな 随分と長く僕ら走っていたけど それでどこへ来たんだろう 僕はハイウェイにのって どこまでも行くんだゆくんだ 夜の風に溶けて飛んで行けるよ 僕は正直じゃなくて ほんとは怖いんだこわいんだ 涙はスピードのせいにしてよ 逃げんのはもうやめにしよう 傷つくばっかだ |
ブレーメン羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 今日はもう眠りましょう 学校のチャイムは鳴らない 会いたい人もいない どうしたって足が動かない 音楽をならして 一番高い場所まで行こう どうせいつになっても 自由なんかに なれやしない 教科書は重すぎる 僕たちは身軽にいきたい 太陽を知らなくちゃ どうしたってまともになれない 音楽をならして 一番高い場所まで行こう どうせいつになっても 自由なんかに なれやしない |
涙の行方羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | そういえば 最近あいつはみない 変わりはなくやってるかな 知らない誰かのことで 泣いてばかりはいないかい? いつまで 一人で生きていけるか 出会いは別れの始まり もう少し好きにやらせてよ ネジを巻いても進むだけ 汚れたコンバースも 落とした財布も 必ず私の歴史になってく 私は私でもうすぐ誰かの 歴史になってゆく 愛情は色褪せる それもいつか私の 涙になってゆけ そしたら さよなら言った方が勝ち? 一体誰が決めたか 世界は丸いというけど 四角い部屋の中ひとりよ どうでもいいことに 悩んだ毎日も いつかはあなたの明日を繋いでゆく 悔やんで泣いてまた、どうする? あなたの涙の行方を知りたい 私は私でもうすぐ誰かの 歴史になってゆく 寂しさは薄れてく それもいつかあなたの 笑顔になってゆけ |
マフラー羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 彼女はいま 白鳥が飛ぶ夢を見ている 眠ってしまえば全部 忘れられるんでしょう この街を出てゆくときは 何一つ持たなくても 昨日のことはいつの日か 思い出すに違いない 彼はいま列車の上で あの町を遠くから眺めて ほつれたマフラーの隅っこをくわえて 野球のこととか考える 今夜も 新しい日が僕らを待ちわびて 色褪せていく思い出も沢山あるけど 君は今遠くの町で あの日々をアルバムに閉じ込めて ぼやけた頭の隅っこの空白で テレビのこととか考える 美しい 町は今 君は今 眠る頃、眠る頃 |
雨羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 君の生活のことをおもう 雨のにおいがする 体温はずっと下がらないまま 部屋にこもってる 窓から見える 光が揺れてる 雨、雨 君がくれたCDを聴く 何度も繰り返す スピードはずっと変わらない まだ部屋にこもってる 夜だけ見える 光が揺れてる 雨、雨 雨 できれば このまま わたしに きづかないで それでは またどこかで あいましょう さようなら 君の吹いていた口笛が 夢に出てくる夜 悲しみは全部色褪せて 今ドアに手をかける 夜空と見える 光は揺れない 雨、雨 バラバラになって ぼろぼろになって またひとつになって そうして続いてく びしょ濡れになって ひとりきりだって 声も出せなくて それでも続いてく 雨が降りだして きみをおもう 傘は置いてきた 幾つもの夜を越えてから また空で会いましょう 雨、雨、 それでは、 そのときまで さようなら |
春羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | もういいかい 君に本当のことを話すよ 電話では言えなかったこと 全部話すから、ねえ きっと春のせいだから 何も言わず聞いて 夜の沈黙を破らぬように話すわ 実はね 私 君の ことが 綺麗なドレスより、金持ちの男より 平和な日常や、春の訪れより とても とても とても とても とても 嫌い。 今日はここ三日間で最低の日だ 最高気温は18度一昨日より1度 昨日よりは2度高い 最高の日だ 春だ 君が嫌い とても嫌い もういいかい 君に本当の、電話では言えない ことを話したよ きっと春のせいだから 落ち着いて聞いて 夜の沈黙をその汚い 泣き声で破ったりしないで ねえ私、間違ったかな もういいかい 君に本当のことを話したよ 電話では言えなかったこと 全部話したよ バイバイ |
うねり羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 考える 僕は いつも 余計なことで 頭が ぐるぐるぐる している 考える 僕は いつも 余計なことで あなたを 傷つけてみたりする 傷つけてみたりする 考える 僕は いつも 余計なことで 頭が ぐるぐる ぐるぐる ぐるぐるぐる している きっと僕はまだ大人になれない 明日がくることも依然として望めない でも僕はもう 子供にも戻れない わかっている わかっている でも 気付かないふりを している しているんだ 考える 僕は いつも 余計なことで あなたを うたがってばかりいる 考える 答えは 今も 見えぬままで 耳を塞ぎ 声を殺して叫ぶ 声を殺して叫ぶ きっと僕はまだ大人になれない あなたの幸せも依然として望めない でも僕はもう子供にも戻れない わかっている わかっている でも 気付かないふりを させてよ させてほしいんだ 多分それも全部いつかわかる 今日も僕は眠れなくて 昼間からお天道様に背を向けてる 多分それも全部いつかわかる 今日も僕は眠れないや ああ、ああ、あああ 考える 答えはまだ見えぬままで 今日も生きてく |
踊らない羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 君と最後のダンスを踊ろう クラクラするのはライトのせい ひとつだけ確かなことがあり それを口にするのを戸惑う夜 きみはかわいい とてもかわいい 意地悪なお尻にキスをしたい ひとつだけ確かなことがあり それを口にするのを戸惑う夜 大体のことは大体でおえて ねえ、あのね、って話を切り出せ あえいうおってバラバラで僕は どうしてこうもこじらせた? 君とだれかがダンスを踊る ステップは僕が教えたやつ ひとつだけ確かなことがあり それを口にしちゃえば同じことさ 見えないもの望む暮らし アルコール漬けで濁る景色 思い出はめきめき遠ざかり タダで息をするのも憚る夜 大体のことは大体でおえて ねえ、あのね、って話を切り出せ あいうえおって正しく並べて せーので全部おしまいさ きみはかわいい とてもかわいい きみはかわいい とてもかわいい きみはかわいい とてもかわいい どうか幸せであってほしい きみはかわいい とてもかわいい 僕ではとても愛せない きみはかわいい とてもかわいい どうか幸せであってほしい きみはかわいい とてもかわいい 僕ではとても、 大体のことは大体でおえて ねえ、あのね、って話を切り出せ あえいうおってバラバラで僕は どうしてこうもこじらせた? きみはかわいい とてもかわいい 僕ではとても愛せない |
Blue.2羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | いつの日か君がいなくなって、 この穴ぼこに僕一人と なんかくだらないものを詰めて、 埋めなきゃいけない日が来るってことは もうずっと昔からわかっていたから、 涙もでない。 流れるテレビのニュースでは 当たり前に誰かが死んでって、 僕はといえば、パンをかじる。 手を繋いで、息をとめて、 セーラー服が、時を止めた。 大人になるには早すぎた。 大人になるにはまだ早く、 子供でいるには知りすぎた。 手を繋いで、息をとめて、 セーラー服が風に揺れる。 手を繋いで、息をとめて、 愛しい君の目が血に染まる朝。 朝がまたきた。空が赤く滲んでく。 いつの日か君がいなくなって、 この穴ぼこを僕一人で埋めりゃいいんだって、 それくらいのこと。記憶はだんだんと色褪せて、 ニュースでは人が死んでって、 それくらいじゃ嫌だ、それくらいじゃ嫌だ。 大人になるには早すぎた。 |
Step羊文学 | 羊文学 | 塩塚モエカ | 塩塚モエカ | | 長い階段を かけ上がってたら 足が疲れて 座り込んでしまった 一度こうなると 立ち上がるのには ものすごく強い 心がいるなと思った 映画にうつってた ハッピーエンドは あたりまえだけど 作り話だって 気づいてからは いろんなことを 仕方ないからと 笑ってゆけるようになった 君はさよならも 言わずにゆくだろう 窓を抜ける風 プールサイドみたいな においだ わたしまだ壊れたままでいる 当たり前のことが どんどん遠ざかってゆく いつだって神様はみている それも忘れてく 自分のことばかり いつもいっぱいになるのは 多分仕方のないことで それもいいけれど すこしくらいは 優しくなりたい いままでのことは 忘れておくれよ 壁に空けた穴くらいにしか 君の人生を 変えてない わたしまだ壊れたままでいたい 思い出はいつでも 少しだけ輝いて見える いつだってそれを妬んでは 立ち止まっている 昨日の事ばかり いつもいっぱいになるのは 多分仕方のないことで それもいいけれど すこしくらいは 幸せも知りたい きっともう二度と 会うこともないけど 仕方ないよねと 笑ってゆけるようになるだろう |