LIVE REPORT

ラックライフ ライブレポート

ラックライフ

『正しい僕の作り方。~GOOD LUCK vol.30~』

2014年11月22日@TSUTAYA O-Crest

取材:山口智男

2014.12.04

ライヴレポートを書く時は、当たり前だけど務めて冷静に観るようにしている。しかし、この日は興奮のあまり、何度、レポーターとしての役目を忘れそうになったことか。10月15日にリリースした4thアルバム『正しい僕の作り方。』を引っ提げ、ラックライフが東名阪で行なったワンマンライヴ。その東京公演のことだ。

アルバム『正しい僕の作り方。』を聴き、そういう予感はあったけれど、ここまでがむしゃらなライヴをやるバンドだったとは。遅ればせながら、彼らのライヴを初体験した筆者は、PON(Vo&Gu)がギターをジャカジャーン、ジャカジャーンと鳴らしながら歌いはじめ、そこにバンドが加わっていった1曲目の「君のこと」から、全力の演奏を見せつけたステージの4人に少々面食らいながらすっかり気持ちを持っていかれてしまった。

“大阪高槻のラックライフです。ワンマン始めます! 始まってますから!! 音楽であなたの世界を変えにきました!”。そんなふうに宣言して、歌いながら大きめのアクションで観客に訴えかけていったPONが3曲目の「雨空」で声が掠れ、音が多少外れることも厭わずに聴かせたのは、本当なら最後の最後に披露するぐらいの120パーセントの熱唱だった。いくらなんでもそれは飛ばしすぎだと感じたのだろう。直後の“ちゃうちゃう。まだ序盤やし”というPONの言葉からはワンマンということで気合が入りすぎたのか、ファンの歓迎に気持ちがアガッたのか、いきなり見せつけた全力の演奏が彼らにとっても予想外のものだったことがうかがえ、そんなところもいかにもライヴバンドっぽくて良かった。

その後もペース配分などお構いなしに『正しい僕の作り方。』の楽曲を中心に新旧のレパートリーを思いの外、出音がデカい演奏とともに畳み掛けていった。アドリブも交えながら観客も一緒に歌った「sing man」では、PONのアドリブに見事応えた演奏にライヴを通して成長してきたバンドの実力と、イコマ(Gu)、たく(Ba)、LOVE大石(Dr)がそれぞれ個性を主張しながらフロントマンであるPONを支えるバンドの一体感がうかがえた。

今や彼らの代表曲と言ってもいい「ハルカヒカリ」で、それまでの勢いを深い感動に変えると、ギターを掻き鳴らす「plain」、アンコールの「ローグ」「story」と一気に駆け抜け、ダメ押しでバンドが持つ瞬発力を見せつける。

“早かったー。嵐のようだった”と最後、PONは観客に語りかけたが、それは観客にとっても同じだったに違いない。ラックライフががむしゃらに演奏によって巻き起こした嵐に巻き込まれ、2時間があっと言う間に感じられた。
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  2. 16

    plain

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  4. 18

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