LIVE REPORT

ラックライフ ライブレポート

ラックライフ

『「風が吹く街」リリースワンマンツアー』

2017年02月05日@渋谷WWW

取材:山口智男

2017.02.10

“(ワンマンのお客さんは)全員が味方だから調子に乗ってる(笑)”と笑ったPON(Vo&Gu)は、序盤からいつにも増して饒舌に語ったり、客席を煽ったりしながら盛り上げていった。それは今回、東名阪のワンマン公演がすべてソールドアウトした嬉しさからなのか、MUSIC ON! TVのカメラが入っていたからなのか。いずれにせよ、ステージの縦横を存分に使った大きなアクションも含め、それが空回りせずに、この規模では収まりきらないと言わんばかりに現在のバンドの姿をダイナミックに観せていた。いきなり全力でぶっとばした1曲目の「初めの一歩」から、メジャーデビュー以降のシングルとそのカップリングを中心に新旧のレパートリーを演奏した。この日、筆者が一番胸を打たれたのは、テンポを落としてじっくりと聴かせた「タイムライト」「君のこと」の2曲を、それまで掲げた手を懸命に振っていた観客が身じろぎもせず聴きいる光景だった。シングルナンバーが盛り上がるのは当たり前。それに加え、ライヴで観客の気持ちを鷲掴みにできる曲を持っているところにライヴハウスを拠点としてきたラックライフの真骨頂が感じられた。「風が吹く街」を演奏する際、“自分たちの心の支えになっているファンのありがたさを改めて感じている”とPONは語ったが、久々にやった「ハルカヒカリ」を含むこの日の選曲には、その感謝の気持ちがいつも以上に込められていたんじゃないか。そして、彼らは3月15日にリリースする1stフルアルバム『Life is beautiful』から新曲「サニーデイ」もさりげなく披露したのだった。
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