LIVE REPORT

吉井和哉 ライブレポート

吉井和哉

『YOSHII KAZUYA SUPER LIVE 2014~此コガ原点!!~』

2014年12月28日@日本武道館

撮影:Mikio Ariga/取材:田山雄士

2015.01.07

カバーアルバム『ヨシー・ファンクJr.~此レガ原点!!~』が軸のためか、どこかゆったりと始まったライヴ。全方位開放となった武道館で鳴り響くパワフルなバンドサウンド、その中心に立つ吉井和哉が輝かしいオーラを纏って、昭和のポップスを歌い上げていくさまは紅白のような趣も。もちろん自身の楽曲も小気味よく織り交ぜ、「WEEKENDER」ではステージ端へ駆け抜けて“今年も一年、お疲れ様でした!”と叫んだりと、年末のアットホームさがありながら高揚感たっぷりの不思議な空間を、誰もが大いに楽しんでいた。

曲ごとに吉井の歌は迫力と色気を増し、沢田研二の「おまえがパラダイス」「サムライ」には思わず客席から黄色い声が! ここまでジュリーを自分のものにできるヴォーカリストもそういない。オリジナルに負けないのは原曲をしっかりと消化している証。弦楽隊の荘厳さが加わったあがた森魚の「百合コレクション」に弘田三枝子の「人形の家」、1年前に急逝した大滝詠一の「さらばシベリア鉄道」、どれも時代を超える名曲ばかりだ。

アンコールでは、少年少女合唱団ら約40名と森進一の「襟裳岬」。観客もスクリーンの歌詞字幕に導かれて口ずさみ、最高のムードでイエモンナンバーへ続く。全キャリアが集束する中、“1996年12月28日の武道館は、最後に「楽園」を初めて披露してコロムビアを巣立っていったんだけど、こうして戻ってきてなんだか感慨深いです”と語る吉井。ラストに演奏された新曲「クリア」「ボンボヤージ」は未来への覚悟が滲む、滋味深く感動的なものだった。新たな船出がまたここから。
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  1. 1

    SPINNING TOE HOLD

  2. 6

    サムライ

  3. 7

    VS

  4. 14

    MUSIC

  5. 17

    SPINNING TOE HOLD

  6. <ENCORE1>

  7. 19

    アバンギャルドで行こうよ

  8. 20

    SUCK OF LIFE

  9. 21

    FINAL COUNTDOWN

  10. <ENCORE 2>

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