LIVE REPORT

秦 基博 ライブレポート

秦 基博

『HATA MOTOHIRO CONCERT TOUR 2016 ―青の光景―』

2016年06月03日@東京国際フォーラム ホールA

撮影:河本悠貴/取材:ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)

2016.06.12

今年11月でデビュー10周年を迎える秦 基博。本公演は傑作アルバム『青の光景』を引っ提げて、実に3年振りとなるバンドセットでの全国ツアーのセミファイナル。オープニングは「嘘」。続く軽妙なリズムの「ダイアローグ・モノローグ」、シャッフルビートな「花咲きポプラ」でオーディエンスの心をとらえていく。MCでの軽妙なトークも魅力的だ。“作品力×人間力”で倍増する、付いていきたいと思わせる信頼感。この何とも言えない距離感の力こそが秦の魅力の根源かもしれない。ハイライトは「ディープブルー」での、青の世界へ潜っていくかのようなドープな世界観を表現したステージ。天井の高い空間を活かした、映像とサウンドが立体的に絡み合うプログレばりの演奏力で聴かせる切なさの塊。弓木英梨乃によるエッジの効いたギター&あらきゆうこのドラムがキマる高揚感。続く「水彩の月」では、弓木のバイオリンが彩りを添えていく。新作から「デイドリーマー」「Q & A」、オーディエンス盛り上がりまくりの「グッバイ・アイザック」「あそぶおとな」で扇情するライヴ感。ツアー最終公演2デイズの初日、声もよりハスキーに精いっぱい気持ちを振り絞って歌う秦。ダンサブルにポップな新曲「スミレ」では、本人自ら振り付けをオーディエンスに教える一面も。サプライズで登場した、ミュージックビデオに出演した“スミレちゃんダンサーズ”とともに大いに盛り上げた。翌4日の最終日には、10周年を記念して11月1日の横浜アリーナ(自身初)、そして11月4日と5日には大阪城ホールと、初のアリーナツアーの決定がアナウンスされ期待が高まる。
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