LIVE REPORT

androp ライブレポート

androp

『one-man live tour 2016 "best blueprint"』

2016年10月16日@Zepp DiverCity Tokyo

撮影:Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)/取材:田中 大

2016.10.25

最新作『blue』を引っ提げ、全国を巡ったツアーの最終日。開演を告げるSEが流れ、ステージ上に内澤崇仁(Vo&Gu)、佐藤拓也(Gu&Key)、前田恭介(Ba)、伊藤彬彦(Dr)、キーボード担当のサポートプレイヤー村山 潤が登場すると、待ちわびていた観客は一斉に歓声を上げた。そして、オープニングに放たれたのは「Voice」。5人が一丸となって奏でるサウンドが早くも猛烈に熱い。その後も「One」「Roots」「Glider」...強力なナンバーが連発される毎に、会場内の熱気はさらに上昇していった。

準備を進めている次の全国ツアー、お気に入りのツアーグッズなどについて和気藹々と語り合うメンバーたちの仲の良さが印象的だったMCなども交えつつ、幅広い時期の曲で構成されたセットリストを展開したこのライヴ。お馴染みのナンバーの数々の他、7月にリリースされたベストアルバム『best[and/drop]』に初収録された曲も披露された中盤までは、今年前半までのandropの活動の総括的な内容だったと言えるだろう。そして、最大の見せ場となったのは終盤だった。突然、ブルーのライトで彩られ、不穏なムードに包まれたステージから響き渡ったのは「Kaonashi」。これを皮切りに、アルバム『blue』の収録曲が、作品での順番通りに披露されていった。激しく感情を吐露する歌詞の言葉、ダイナミックに轟く楽器の音色が一体となったサウンドを受け止めながら、観客が息を呑んでいるのを感じた。

『blue』について、内澤はMCで“闇や絶望を描いています。聴く人によって感じ方が違うはず。それがその人にとっての光の欠片になってほしいです。振り切ったアルバムだけど、今リアルに伝えられることを感じてもらえたらなと思ってます”と語っていた。まさしくその願い通りの一枚となっていることを、メンバーたちはステージに立ちながら肌で感じたのではないだろうか。「Lost」の演奏を終えると、“また音楽で会いましょう!”という言葉を残し、4人は去って行った。アンコールは行なわれず、本編のみで終演となったが、観客が浮かべていたのは、とても満足そうな表情。andropの新たな一歩を目撃することができた喜びで、胸がいっぱいの様子であった。
この歌手の歌詞一覧 この歌手の動画一覧

SET LIST 曲名をクリックすると歌詞が表示されます。試聴はライブ音源ではありません。

  1. 2

    One

  2. 10

    Run

  3. 14

    Hana

  4. 16

    Irony

  5. 20

    Lost

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