LIVE REPORT

『SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2011』 ライブレポート

『SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2011』

【27日】岡村靖幸、髭、The Mirraz、BRAHMAN、salyu×salyu、plenty、ホフディラン、木村カエラ、andymori、長澤知之、GRAPEVINE、清竜人、黒猫チェルシー、HY、YOUR SONG IS GOOD、a flood of circle、エレファントカシマシ OPENING ACT:大知正紘 MORNING ACT:長谷川健一 【28日】サンボマスター、毛皮のマリーズ、[Champagne]、サカナクション、上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト feat.アンソニー・

2011年08月27日@山中湖交流プラザきらら

取材:中野明子(ナタリー) 撮影:上飯坂 一、菊池さとる、釘野孝宏、古溪一道、後藤 淳、平沼久奈、広川智基(50音順)

2011.08.20

スペースシャワーTVが主催する野外ライヴイベント『SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2011』(以下『SLS』)が、今年も8月27日と28日に山中湖交流プラザきららにて行なわれた。山中湖で5回目の開催となる今回は、2日間合わせて計40アーティストが登場。初日は雨に見舞われ、2日目も薄曇りの天気となったが、来場した約2万5000人のオーディエンスは思い思いのかたちでイベントを堪能した。
初日の目玉は何と言っても、約3年9カ月振りにライヴパフォーマンスを行なった岡村靖幸だろう。Lakeside stageのトリを務めた彼は、「どぉなっちゃってんだよ」「だいすき」などヒット曲を織り交ぜたセットリストを用意し、ブランクを感じさせないキレのあるダンスと歌声で観客を熱狂させる。また、この日はオープニングアクトとして登場した大知正紘が伸びやかな声を響かせたほか、HYが会場に南国の風を吹き込むなど、個性豊かなステージが湖畔を彩った。『SLS』初出演の木村カエラは、序盤は激しいロックナンバーで観客を踊らせ、後半はキュートなポップチューンで魅せるという彼女らしいライヴを展開。「Magic Music」を歌う際に、歌詞の一部を《みんなの笑顔が見たい!》と替えてファンの笑顔を呼んでいたのも印象深い。一方、パフォーマンスに定評があるBRAHMANは、序盤から飛ばしまくりのプレイで激しくフィールドを揺さぶる。1曲目からTOSHI-LOW(Vo)が客席エリアに降り、オーディエンスに支えられながら熱唱する姿も観られたほどだ。MCでもバラエティーに富んだラインナップについて、“木村カエラ、BRAHMAN、岡村ちゃんって変な並びだよね。1個1個はいいんだけど、シュークリーム、つけ麺、濃厚チーズケーキみたいな、食べ合わせが良いのか悪いのかって感じで...”とコメントし笑いを呼んだ。
初日の熱狂を引き継ぐように幕を開けた2日目。朗々とした歌声でオープニングアクトを飾った高橋 優の前には、湖畔のWarterfront stageでコトリンゴのアコースティックライヴが行なわれた。サポートに村田シゲ(□□□)を迎えた彼女は、麗しい歌声でドリーミーな空間を紡ぎ出しつつも、一方MCでは天然っぷりを発揮! ツッコミ役の村田と絶妙な掛け合いを見せた。本編ではTHE BAWDIES、NICO Touches the Walls、髭といった『SLS』の常連に混ざって、YO-KINGと藤原ヒロシによるアコースティックユニット・AOEQや、難波章浩-AKIHIRO NAMBA-、新体制のくるりといった面々が熱演を繰り広げる。中でも、くるりは新編成の特性を生かしたアレンジで、新旧の名曲を惜しみなく披露。ラストは「奇跡」で締め括り、幸せな空間を生み出していた。また、難波章浩-AKIHIRO NAMBA-はHi-STANDARD時代のナンバー「STAY GOLD」や、「ONE MORE TIME」といった洋楽カバーをフィールドに刻み付けていく。そのフレッシュさと貫禄を兼ね備え佇まいで、オーディエンスに感動を与えていたことは言うまでもない。もちろん、若手もベテラン勢に負けぬパフォーマンスで会場を熱狂へ導いていく。Mt.Fuji stageで行なわれたONE OK ROCKのライヴには、フィールドを埋め尽くす多数の観客が集結! TAKA(Vo)のエネルギッシュなヴォーカルと、突き抜けるようなバンドサウンドを空高く響き渡らせると、2回目の出演となったSEKAI NO OWARIはきらめくサウンドスケープでリラックスした空気を紡ぎ出す。夕方の時間帯を彩ったサカナクションは、スモークやライトの演出も印象的なステージで観る者全てを圧倒し、上原ひろみは最新アルバム『VOICE』をともに制作したアンソニー・ジャクソン(Ba)とサイモン・フィリップス(Dr)を引き連れ、スリリングなアンサンブルでロックファンをも惹き付けた。
そんな、2日目の終盤を盛り上げたのは、毛皮のマリーズとサンボマスター。Mt.Fuji stageのラストアクトを務めた毛皮のマリーズが貫禄すら感じさせる情熱的なステージを繰り広げると、イベントの大トリに抜擢されたサンボマスターはオーディエンスの心を揺さぶる全身全霊のプレイを繰り出す。アンコールでは山口 隆(Vo&Gu)が猛烈な盛り上がりに“みんなのおかげでえらいことになった。大トリってこんなすごいのかってびっくりした(笑)”と語り、高らかに「歌声よおこれ」を歌い上げるのだった。そして、湖畔から巨大な花火が打ち上がる中、イベントは感動的な余韻を残してフィナーレを迎えたのである。

SET LIST 曲名をクリックすると歌詞が表示されます。試聴はライブ音源ではありません。

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    ※本イベントの模様をスペースシャワーTVで放送!『SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2011 Day1/Day2』 【Day1】10/15(土)、16(日) 【Day2】10/22(土)、23(日)

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    21:00~23:00(2夜連続放送)他