LIVE REPORT

小田和正 ライヴレポート

小田和正 ライヴレポート

【小田和正 ライヴレポート】 『Kazumasa Oda Tour 2018 「ENCORE!!」』 2018年8月28日 at 日本武道館

2018年08月28日@日本武道館

撮影:菊地英二/取材:宮本英夫

2018.09.11

小田和正は今、5月から10月まで続くロングツアーの真っ最中だ(※来年1月に振替公演を追加)。およそ2年振り、70歳になって初のツアーだが、その全貌は21カ所48公演に及ぶ大規模なもの。衰え知らずの美しいハイトーンと、時代を超える名曲が次々と披露されるステージに、各地から届くのは絶賛の情報ばかり。その辞書に“限界”の文字はない、そんなレジェンドの驚異のパフォーマンスを8月29日の日本武道館で目撃した。

小田和正に武道館はよく似合う。この日のMCでも話してくれたが、36年前、伝説となったオフコースの武道館10デイズをはじめ、思い出の詰まったこの空間に今も立てるという歓び。それは観客も同じで、“あの時ここにいた人?”という問いかけに応えてあがったいくつもの手が、その歌を今日までともに受け継いできた。“知ってる歌があったら遠慮なく歌ってください。前の人の迷惑にならない程度に(笑)”という、これが小田和正のライヴのポリシーだろうか。

それにしても、なんというタフネスだろう。ピアノ、エレキ、アコギ、ハンドマイクを使い分け、休みなく歌い続ける。アリーナに張り巡らせた長い花道を歩き、客席に降りて歌い、階段を上って1階席のすぐ近くでファンに向けてマイクを差し出す。どんな若いロックバンドよりもライヴ中の“走行距離”は小田和正が上のはずだ。

ツアーに先駆けてリリースされた4曲入りニューシングル「この道を/会いに行く/坂道を上って/小さな風景」も、もちろん披露してくれた。アップテンポの「坂道を上って」では総立ちで手拍子とともに、「この道を」も多くの人が口ずさんでいる声が聴こえる。新曲にこれほど大きな反響があるとは、なんて素敵なことだろう。

“みなさん、僕より年下に見えますが。体に気を付けて、元気で生きていってください”――ファンへの呼びかけというより、同じ時代を過ごした同志へ贈るメッセージ。もう“70歳にも関わらず”という枕詞は禁句にしよう。小田和正の声と曲は時を超え年を超え、日本のAORのメインストリームの上で輝き続けている。

撮影:菊地英二/取材:宮本英夫

小田和正

70〜80年代にかけて「眠れぬ夜」「愛を止めないで」「さよなら」など数多くのヒットを生み出したスーパー・ポップ・グループ、オフコース。そのヴォーカル/ソングライターとして、鈴木康博と共にバンドを盛り立てたのが小田和正だ。

86年に「1985」でソロとしてのキャリアをスタートさせ、89年のグループ解散と同時に活動を本格化させる。男性の声とは思えぬ透き通ったハイトーン・ヴォイス、切なくも温かいメロディ、情景を想起させるような詞世界......が一体となって織り成す純度/完成度の高いナンバーは、人々の胸に響き渡った。なかでも、TVドラマ『東京ラブストーリー』の主題歌に起用された91年の「Oh!Yeah!/ラブ・ストーリーは突然に」は、ドラマの人気とも相まってメガ・ヒットを記録。その後も、「伝えたいことがあるんだ」(97年)、「woh woh」(00年)、「キラキラ」(02年)、「まっ白」(04年)「ダイジョウブ」(07年)「今日も どこかで」(08年)、さよならは 言わない(09年)...と、小田ならではの魅力が凝縮された大人のラヴ・ソングを次々リリースし、また音楽以外にも、映画監督として『いつかどこかで』(92年)、『緑の街』(97年)を手掛け、アーティスティックな才能を幅広いフィールドで発揮しているのも知られる。

2009年には61歳2ヶ月で史上最年長ドームツアーアーティストとして総動員50万人を越えるツアーを成功。またロングセラーとなっているソロキャリアを総括したベストアルバム『自己ベスト』が300週間以上のチャートインするなど記録の面でも話題を常に提供している。

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