LIVE REPORT

SHE’S ライヴレポート

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【SHE’S ライヴレポート】 『SHE’S Autumn Tour 2018 “The One”』 2018年11月29日 at 渋谷CLUB QUATTRO

2018年11月29日@

撮影:Masanori Fujikawa/取材:吉田可奈

2018.12.10

SHE’Sが11月29日に行なった『SHE’S Autumn Tour 2018 “The One”』の最終公演。2年前、メンバーが涙ながらにメジャーデビューを発表した渋谷CLUB QUATTROでファイナルを迎えるこのツアーは、“初心に返る”というだけでなく、“ひとつになろう”という意味も持つ。リリースごとにさまざまなチャレンジを重ね、新たなSHE’Sを提示しながらも、“変わらずにいるために変わっていきたい”と明言する彼らが今鳴らす音楽は、その言葉通り、普遍的でありながら革新的なもの。喜びながら音を浴びるように演奏していく、そんな彼らの表情からは、音源から感じる抒情的でセンチメンタルな雰囲気とはまったく異なる、エネルギーに満ちた力強さを感じることができた。

青い光に包まれたまま「歓びの陽」のイントロが流れると、一気にフロアーの熱が上昇。ライトに照らされたメンバーたちは本当に嬉しそうに、楽しそうに、無邪気に音楽を鳴らしている。EDMを取り入れて新たなSHE’Sを提示した同曲から音楽で共鳴する喜びを歌う「Un-science」へとつながると、会場中からクラップが起こり、早くも一体化した風景が目の前に広がった。そのまま大合唱へと続く中、ポジティブな光に満ちた「Freedom」「海岸の煌めき」と続き、まるで手を強い力で引かれ、彼らの世界に連れて行かれるような感覚に陥る。井上竜馬(Key&Vo)が叫ぶように“誰と来ても、ひとりで来ても、誰もが幸せにできるようにしたいと思ってる”と話す通り、この空間は共鳴に満ちていて、笑顔があふれている。

「Upside Down」「Running Out」と疾走感あふれる楽曲でさらに盛り上げたあとは、“弱い自分に宛てた曲を”という言葉から始まった「Monologue」で空気を変える。さらに、「月は美しく」「White」といった彼らのもうひとつの魅力である感傷的で内省的な楽曲を歌い上げると、フロアーには涙を流す人たちの姿も。

後半は「The Everglow」「Time To Dive」でクラップとともに一体感を作り上げ、「Over You」では“楽しい~!”と感情を剥き出しにしながら飛び跳ねて歌う。“誰かを傷付けるロックはいらない”と明言するSHE’Sの感情が全員に行き渡り、幸せな空間がそこに出来上がっていた。アンコールではフロアーにも明かりがつき、みんなでひとつになりながら「Home」を大合唱。そして、“また、音楽の鳴る場所で会いましょう!”という言葉とともに幕を閉じた。

撮影:Masanori Fujikawa/取材:吉田可奈

SHE'S

シーズ:“聴けば、きっととらわれる。旋律に愛されたバンド”。メンバー全員大阪出身の次世代ピアノロックバンド。2012年の『閃光ライオット』ファイナリストを契機にその高い音楽性が一気に注目を集め、16年6月にシングル「Morning Glow」でメジャーデビュー。全作品のソングライティングを担う井上竜馬が奏でるピアノをセンターに据え、エモーショナルなロックサウンドから心を鷲掴みする珠玉のバラードまで、壮大かつ圧倒的な存在感を放つ。また、18年5月には東京と大阪にて弦・管楽器を従えたホールワンマン公演『Sinfonia “Chronicle” #1』を成功させた。

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