『BUCK-TICK FEST 2012 ON PARADE』 ライブレポート
『BUCK-TICK FEST 2012 ON PARADE』
【22日】MERRY、MUCC、cali≠gari、BREAKERZ、acid android、THE LOWBROWS、BUCK-TICK(出演順)
【23日】氣志團、POLYSICS、N'夙川BOYS、Pay money To my Pain、AA=、D'ERLANGER、BUCK-TICK(出演順)
2012年09月22日@千葉ポートパーク
撮影:MASA、Eri Shibata、makotoueda/取材:岡本 明
2012.09.20
デビュー25周年を記念して行なわれた野外イベント『BUCK-TICK FEST 2012 ON PARADE』。20周年に続き、今回は2日間に渡って開催された。初日は刺すような強い陽射しの中でスタート。まずは勢いよくMERRYがトップバッターで登場した。暑さを吹き飛ばす熱いステージを展開し、「悪の華」のカバーを披露。MUCCは「JUPITER」をカバー。シャープな演奏と迫力のヴォーカルで盛り上げる。cali≠gariはカラフルな楽曲で魅了。カバー曲「MISTY ZONE」では今井 寿(Gu/BUCK-TICK)が参加し沸かせる。BREAKERZのDAIGO(Vo)は頬の“B-Z”ペイントでリスペクトを表し、ポップなカバー曲「JUST ONE MORE KISS」で楽しませる。そして、acid androidは静かにじわじわとダンサブルな空間を形成。続くTHE LOWBROWSは「エリーゼのために」などをリミックス。「スピード」では今井が参加し、自分のギターフレーズとハモっていた。そして、いよいよBUCK-TICKの登場。ヒストリービデオが流れ、「疾風のブレードランナー」が始まる。「エリーゼのために」「MISS TAKE~僕はミス・テイク~」など、新しいナンバーがステージを彩り、これまでのナンバーがより激しく迫る。特に「極東より愛を込めて」は鬼気迫るほどの凄みを湛えていた。アンコールの「ICONOCLASM」では、MERRYのガラ(Vo)、cali≠gariの桜井 青(Gu&Vo)が参加。ラストの「夢見る宇宙」では、最後に今井が「キラキラ星」のフレーズを奏で、まさにドリーミーなイベントの一日目を締め括った。
打って変わって2日目は雨。風が吹こうものなら震える寒さだ。そんな雨と寒さを吹き飛ばそうと、冒頭から氣志團がパワフルなステージを見せ、「MACHINE」をカバー。POLYSICSの時は、カバー曲「Sid Vicious ON THE BEACH」で今井と樋口 豊(Ba/BUCK-TICK)が参加し、ふたりともメンバーと同じ衣装やバイザー(サングラス)という凝りよう。楽器を次々にコンバートするN’夙川BOYSは「EMPTY GIRL」をカバーし、1曲の中で3人とも楽器を取り換える離れ業を見せる。ストイックかつ強靭なPay money To my Painのステージでも、カバー曲「love letter」で今井が参加。ハードなサウンドで圧倒する。デジタルビートでラウドなサウンドのAA=は、「M・A・D」のカバーで有無を言わせない迫力を生んでいた。スリリングなステージで貫録を見せたのはD’ERLANGER。この日はSOPHIAのキーボード、都 啓一をサポートに迎え、カバー曲「ICONOCLASM」ではDIR EN GREYのDie(Gu)が参加する珍しい場面も見られた。ラストに登場のBUCK-TICKは「独壇場Beauty-R.I.P.-」でスタート。「Memento mori」「Django!!!-眩惑のジャンゴ-」のように情熱的な曲が色濃く映える。そして、「MISS TAKE」「CLIMAX TOGETHER」と新曲が並びつつも、デビュー時のナンバー「MY EYES&YOUR EYES」で本編を締め括る。時を超えた新旧の曲の出会いが、25年の積み重ねを物語っていた。アンコールラストはやはり「夢見る宇宙」から「キラキラ星」のギターソロ。空を照らすサーチライトに雨がキラキラと輝くさまはまさに星のよう。“今宵パレードが行くよ、君の夢の中へ。夢で逢いましょう、おやすみなさい”とビジョンに文字が浮かび、夢のような2日間が幕を閉じた。