おとぎ話 ライブレポート
おとぎ話
おとぎ話 渋谷CLUB QUATTRO
2009年05月31日@渋谷CLUB QUATTRO
撮影:花園コリス/取材:ジャガー
2008.11.20
じわじわと染み込んでは、胸をキュンキュンさせる。かと思えば、拳を突き上げたくなるほどの高揚を覚えたり...おとぎ話のライヴは、逐一何かしらのアクションを起こさずにはいらない。発売されたばかりのシングル「青春 GALAXY ep.」を引っ提げての東名阪ツアー、東京では彼らにとって未知の領域QUATTROワンマンの舞台が用意されていた。MCで“形になって良かった”と漏らす有馬和樹(うた&こころ&ギター)だが、“ポップの端っこにいながら、ロックのド真ん中”を提唱する彼らには要らぬ心配だった。この日、多くの愛聴者が集まったことは言うまでもなく、その誰もが幸せそうに彼らの演奏に耳を傾ける。おとぎ話の面々もそれを受けるほどに、目を爛々と輝かせプレイにも力が入る。 1曲目「とびらをあける」に始まり、序盤はハートウォーミングなサウンドに心地良く身を委ねる。ゆったりとした時の流れで、1曲1曲を丁寧に奏でる姿がとても印象的だった。「ネオンBOYS」「クラッシュ」がかき鳴らされると、どっと歓声が沸き起こり、会場が大きく波打つ。敏感に会場の空気を察知した有馬は、“もっと楽しみたいよね?”と客席に投げかけ、当初の予定にはなかった「理由なき反抗」を投入! 瞬時にその時一番楽しめる方向を嗅ぎ分け、導く。そんな彼らの観客を楽しませるため、何より自分たちが楽しむための研ぎ澄まされた感覚のおかげで濃密な一時を堪能することができた。 終盤にさしかかり、学ランに着替えて再びメンバーが登場すると“この曲だけ写メ撮っていいから!”と「青春」では急遽撮影大会が開催! 本当に自由な表現で、終始楽しませてくれた。ただひとつ注意しなくてはならないのが、帰り道でライヴを思い返してのニヤニヤは、気を付けていただきたい。