柳美里作詞の歌詞一覧リスト  17曲中 1-17曲を表示

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曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
青空の果て青木隆治青木隆治柳美里Rie南校舎の屋上から青空しか見えなかった この青空の果てにあるのは 絶望だけ 駅で買った100円ライター 覚えたてのメンソール タバコの煙 羽根のように散っていった  ほんとうは屋上(ここ)から飛び降りたかった わたしの居場所 どこにもなかったから あなたに あなたに出逢うまでは  青空の果てまで 手を離さないで いっしょに屋上に のぼってくれますか? あの空の下に 置き去りにしてる 制服のわたし  保健室の窓からは青空しか見えなかった この青空の果てにあるのは 絶望だけ 白い鉄パイプのベッド 校庭に響くはしゃぎ声 白い枕に 顔を埋めて泣きつづけた  ほんとうは息を止めてしまいたかった わたしの居場所 どこにもなかったから あなたに あなたに出逢うまでは  青空の果てまで 手を離さないで いっしょに眠って 眠ってくれますか? あの空の下に 置き去りにしてる 16のわたし  青空の果てまで 手を離さないで いっしょに屋上に のぼってくれますか? あの空の下に 置き去りにしてる 制服のわたし
1/2奥田美和子奥田美和子柳美里加藤裕介松浦晃久あの夏 あなたが眩しくて目を閉じた あの海 あなたを目指して平泳ぎした あの道 あなただけを想って歩いたのに  もう いない いない いない あなたひとりの1/2の朝 もう 行けない 行けない 行けない わたしひとりの1/2の夜  あの指 わたしの髪を撫でてくれた あの手 わたしの手をあたためてくれた あの腕 わたしだけに向かってひらいたのに  もう いない いない いない あなたひとりの1/2の朝 もう 行けない 行けない 行けない わたしひとりの1/2の夜
ぼくが生きていたこと奥田美和子奥田美和子柳美里marron・kikuo松浦晃久もう一度 見てみたい 道ゆくひとの傘についた桜の花びら 海よりも青い紫陽花 ぼくを見るきみの目  もう一度 聞いてみたい かたづけ忘れた風鈴と鈴虫の歌 羽根をふくらませ寄り添う鳩たちの鳴き声 ぼくを呼ぶきみの声  憶えていて ぼくが見たかったもの ぼくが聞きたかったもの 憶えていて ぼくがきみを好きだったこと ぼくが生きていたこと  もう一度 見てみたい ひと波割って近づいてくる赤い御神輿 足あとのついていない雪 ぼくを見るきみの目  もう一度 聞いてみたい 風にざわめく笹の葉と短冊の音 夕暮れが迫る縁側で降り注ぐ蝉時雨 ぼくを呼ぶきみの声  憶えていて ぼくが見たかったもの ぼくが聞きたかったもの 憶えていて ぼくがきみを好きだったこと ぼくが生きていたこと...  憶えていて ぼくが見たかったもの ぼくが聞きたかったもの 憶えていて ぼくがきみを好きだったこと ぼくが生きていたこと...  もう一度……
ふたり奥田美和子奥田美和子柳美里安岡洋次郎あなたが好きだった 明るい色の服を着て pink yellow orange あなたが好きだった やわらかいやわらかい chiffon cashmere mohair  あなたの部屋のパソコンの上には 夏休み ふたりで行った海の写真と わたしがプレゼントしたCD 「亡き王女のためのパヴァーヌ」  おしまいの日の朝 マンションの9階 あなたの悲鳴は届かなかった あなたのケイタイにわたしの番号が…… なにか伝えたかったの? 止めてほしかったの?  あなたは飛び降りた わたしはひとり 夢を見てた あなたはひとり 落ちていった  今日はあなたのお葬式 わたし 行けなかった どこにも…… ゆっくり歩く あなたの魂がついてこられるように  あなたが好きだった 明るい色の服を着て pink yellow orange あなたが好きだった やわらかいやわらかい chiffon cashmere mohair  わたしの部屋のベッドの上には 夏休み ふたりで行った海の写真と あなたが最後に聴いたCD 「亡き王女のためのパヴァーヌ」  はじめての日の朝 春の陽射しのなか あなたの悲鳴で目を醒ました あなたが閉じた瞼に涙が…… なにが哀しかったの? 悪い夢を見たの?  わたしは手を伸ばした あなたとわたし 手をつないだ ふたりいっしょに 落ちていった  今日はあなたのお葬式 わたし 行けなかった どこにも…… ゆっくり歩く あなたの魂がついてこられるように  あなたが好きだった 明るい色の服を着て pink yellow orange あなたが好きだった やわらかいやわらかい chiffon cashmere mohair
さくら散る前に奥田美和子奥田美和子柳美里柴草玲山口一久ホームルームが終わって 教室や廊下に残るざわめきを通り過ぎ わたしは南校舎の部室に向かった いつも わたしが先に入って 本を読んできみを待ってた きみはすこし照れながら入ってきて わたしは本を閉じて話しかけた 本やテレビや音楽の話…  話すことはなんでもよかった きみと同じものを聞きたかった きみと同じものを見たかった いつまでも おしゃべりしていたかった いつまでも いっしょにいたかった  さくら さくら 散ってしまう前に あのひとの声を聞かせて さくら さくら 咲いているあいだだけ あのときのわたしに戻して さくら さくら さくら さくら  チャイムがやんで ランニングの掛け声やボールを打つ音が静まり きみは紺色のブレザーを肩にかけた いつも きみが先に立って 机に座ってわたしを待ってた わたしは前髪をひっぱりながら立ちあがって きみは歩き出して話しつづけた 今日や昨日や明日の話……  聞いた話は夢になった きみと同じ場所にいたかった きみと同じ時間を過ごしたかった いつまでも おしゃべりしていたかった いつまでも いっしょにいたかった  さくら さくら 散ってしまう前に わたしの声を届けて さくら さくら 咲いているあいだだけ あのときのあのひとに戻して さくら さくら さくら さくら
絶望の果て奥田美和子奥田美和子柳美里Rie松浦晃久紺の襟に三本線の セーラー服と黒いローファー この青空の果てにあるのは 絶望だけ みんな同じ制服を着て 坂道をのぼってく 桜の蕾 ひらきかけてた 朝の光のなか  ほんとうは坂道を駆け降りたかった わたしの居場所 どこにもなかったから あなたに あなたに出逢うまでは  青空の果てまで 手を離さないで いっしょに坂道を のぼってくれますか? あの空の下に 置き去りにしてる 16のわたし  青空の果てまで 手を離さないで いっしょに坂道を のぼってくれますか? あの空の下に 置き去りにしてる 16のわたし
哀しみに溺れて奥田美和子奥田美和子柳美里kikuoKikuo哀しみに溺れて 憎しみに溺れて 淋しさに溺れて ただ抱き合いたいだけなのに わたしの腕はあなたに届かない どうして? どうして!!! 黙ってないで教えて  哀しみの底にはあなたがいるの? 憎しみの底にはあなたがいるの? 淋しさの底にはあなたがいるの? あなたはいない あなたに逢いたいわたししかいない  哀しみを越えて 憎しみを越えて 淋しさを越えて ただ逢いたいだけなのに 越えなければならないものがたくさんある どうして? どうして!!! 黙ってないで教えて  哀しみの向こうにはあなたがいるの? 憎しみの向こうにはあなたがいるの? 淋しさの向こうにはあなたがいるの? あなたはいない あなたに逢いたいわたししかいない
日曜日の朝奥田美和子奥田美和子柳美里イズミカワソラコイケタカヒロ日曜日の朝 わたしはひとりだった あなたとケンカしたから 鏡に顔を映してみた ひどい顔ね 死んだ金魚をてのひらですくうみたいに 顔を洗った 鉛みたいに重い頭を振ってみた わたしは一歩も部屋から出なかった  いま なにしてるの? いま どこにいるの? ごめんなさい 何度もメールした ケイタイを枕の横に置いて 泣いた ひとりぼっちで わたし 馬鹿みたい あなたがいないと息をすることもできないの  もうあなたとおしゃべりすることはできないの? Endless love I'm missing you もうあなたと手をつないで歩くことはできないの? Endless love I'm missing you  日曜日の夜 わたしはひとりだった あなたとケンカしたから グラスに氷を入れて飲んでみた 苦い味ね あなたが残していったウィスキー 空っぽになるまで飲んだ あじさい色の夕陽がグラスに落ちて わたしは一日の終わりを飲み干した  いま なにしてるの? いま どこにいるの? さようなら 最後にメールした ケイタイを窓の外に投げ棄てて 笑った ひとりぼっちで わたし 駄目みたい あなたがいないと眠ることもできないの  もうあなたとキスすることはできないの? Endless love I'm missing you もうあなたと抱き合うことはできないの? Endless love I'm missing you もうあなたと愛し合うことはできないの? Endless love I'm missing you
雨の音奥田美和子奥田美和子柳美里marhy佐久間誠雨の音 目を醒ます あなたの夢を見てたのに はじめて逢った日の夜 あなたはわたしを送ってくれた タクシーのなかで あなたはずっとわたしを見てた わたしはずっと夜を見てた  指一本触れないで 「今度ふたりで逢いたいな」 わたしはタクシーを降りた タクシーは走り出した あなたを乗せて きっと また逢う予感がして きっと きっと あの日はとても晴れていたのに 雨の音で 雨の音で 雨の日だったみたい  あなたの目 抱いて あなたの手 抱いて あなたの指 抱いて あなたの腕 抱いて あなたの肩 抱いて あなたの脚 抱いて あなたの背中 抱いて あなたの髪 抱いて あなたの唇 抱いて あなたの声 抱いて 雨 雨 雨 あぁ…  雨の音 目を醒ます あなたの夢を見てたのに 最後に逢った日の夕方 わたしはあなたを送ってあげた タクシーのなかで あなたはずっと夕陽を見てた わたしはずっとあなたを見てた  指一本触れないで 「なにかあったら連絡して」 あなたはタクシーを降りた タクシーは走り出した わたしを乗せて もう二度と 逢えない予感がして もう二度と もう二度と あの日はとても晴れていたのに 雨の音で 雨の音で 雨の日だったみたい  わたしの目 抱いて わたしの手 抱いて わたしの指 抱いて わたしの腕 抱いて わたしの肩 抱いて わたしの脚 抱いて わたしの背中 抱いて わたしの髪 抱いて わたしの唇 抱いて わたしの声 抱いて 雨 雨 雨 あぁ…
無言奥田美和子奥田美和子柳美里安岡洋次郎安岡洋一郎・割田康彦好きになるのはいいことですか? 嫌いになるのは悪いことですか?  笑うのはいいことですか? 泣くのは悪いことですか?  話すのはいいことですか? 黙るのは悪いことですか?  愛するのはいいことですか? 憎むのは悪いことですか?  拾うのはいいことですか? 棄てるのは悪いことですか?  手に入れるのはいいことですか? 手放すのは悪いことですか?  祈るのはいいことですか? 呪うのは悪いことですか?  起きあがるのはいいことですか? 寝ているのは悪いことですか?  立っているのはいいことですか? 転ぶのは悪いことですか?  走りつづけるのはいいことですか? 立ち止まるのは悪いことですか?  闘うのはいいことですか? 逃げるのは悪いことですか?  成りたいものがあるのはいいことですか? 成りたいものがないのは悪いことですか?  楽しむのはいいことですか? 苦しむのは悪いことですか?  出逢うのはいいことですか? 別れるのは悪いことですか?  見あげるのはいいことですか? うつむくのは悪いことですか?  目を向けるのはいいことですか? 目を背けるのは悪いことですか?  打ち明けるのはいいことですか? 隠すのは悪いことですか?  悪いことってなんですか? いいことってなんですか?  生きていくのはいいことですか? 生きるのをやめることは悪いことですか?  ただ死ななければいいんですか? ただ生きていればいいんですか?
あの日奥田美和子奥田美和子柳美里安岡洋次郎前嶋康明・割田康彦あの日 新しい上履きの 踵を踏んで コンパスの針を 腕に突き立てた あの日 いなくなりたいと 願っていたのに 2センチも背が伸びた あの日  許せない 許せないと 自転車を漕いで 息を切らせた あの日…  あの日 ぼくはぼくから旅立った ぼくのいない明日が今日になる ぼくがいた昨日は昨日のまま あの空の下でつづいている ぼくは通り過ぎる 雨雲みたいに きみの顔を翳らせて きみの不幸せを祈る  あの日 学校の中庭で 朝顔が咲いた 悔やむように 白い花が咲いた あの日 よく芯が折れる鉛筆で 手紙を書いた さよならとだけ書いた あの日  貯金箱を割って 切符を買った 行ったことのない 駅で降りた あの日…  あの日 ぼくはぼくから旅立った ぼくのいない明日が今日になる ぼくがいた昨日は昨日のまま あの空の下でつづいている ぼくは照り返す 夕陽みたいに きみの顔を照らして きみの幸せを祈る きみの幸せを祈る
雨と夢のあとに奥田美和子奥田美和子柳美里平義隆松浦晃久大きな木に 顔を伏せて かくれんぼをしていた 雨がふり出し 蝉の声がやんで わたしは空を見あげた きっと あなたはいる 声は聞こえなくても きっと あなたはいる 姿は見えなくても きっと…… 雨がやんだら あなたに逢えますか? 夢が終わったら あなたに逢えますか? 雨と夢のあとに 約束してくれますか? また逢えると…… もしも 命を落としてしまったとしても わたしはあなたを待ってます  大きな肩に 乗せてもらって 縁日の通りを歩いていた 雨がふり出し 灯りが消えて わたしは夜空を見あげた きっと あなたはいなくなる いまはおしゃべりしていても きっと あなたはいなくなる いまは抱きしめていても きっと…… 雨がふったら あなたに逢えますか? 夢がはじまったら あなたに逢えますか? 雨と夢のあとに 約束してくれますか? もういなくならないと…… もしも 星が流れてしまったとしても わたしは空を見あげます  雨がやんだら あなたに逢えますか? 夢が終わったら あなたに逢えますか? 雨がふったら あなたに逢えますか? 夢がはじまったら あなたに逢えますか? 雨と夢のあとに 約束してくれますか? また逢えると…… もしも 命を落としてしまったとしても わたしはあなたを待ってます
奥田美和子奥田美和子柳美里Rie西川進夢の話をするのは 子どもたちだけだよって いつも いつも 笑ってたわね でも 怖かったの ほら どきどきしてる あなたは わたしの胸にてのひらかぶせた 貝殻を閉じるみたいに そっと 心臓を 抱き合って 離れない 離れない ずっと いっしょに 抱き合って 離れない 離れない ずっと ずっと ふたりで…… 死んだのは夢? それとも わたし? 死んだのは夢だけ? あなた…… 生きてる?  夢の話をするのは 叶うか破れたあとがいいよって いつも いつも 逸らしてたわね でも 確かめたかったの ほら どきどきしてる わたしは あなたの胸に耳を押し当てた ピストルで狙うみたいに ぎゅっと 心臓を 抱き合って 離れない 離れない ずっと いっしょに 抱き合って 離れない 離れない ずっと ずっと ふたりで…… 死んだのは夢? それとも あなた? 死んだのは夢だけ? わたし…… 生きてる?  抱き合って 離れない 離れない ずっと いっしょに 抱き合って 離れない 離れない ずっと ずっと ふたりで…… 死んだのは夢? それとも わたし? 死んだのは夢だけ? あなた…… 生きてる?
はばたいて鳥は消える奥田美和子奥田美和子柳美里marhy羽毛田丈史ぼくの頭には穴がひとつ 冷たい風が吹き抜ける ほんとうなんだ 信じてよ 引き裂かれ 突き刺され 切り取られ 押し潰され 磨り減らされ 打ち砕かれ 膝を握り締めて痛みに堪えろ 泣くために声を膨らますな 縋り付くために声を振り絞るな 声をのめ! 声をのめ! 声をのめ! 自由は孤独のなかにある 自由は孤独のなかにしかない ぼくは自由を歌う ぼくは孤独を歌う はばたいて鳥は消える 歌って声は消える 青空に吸い込まれて消える いつかぼくの消息が 歌のかたちで途絶えるとしても ぼくは歌う ぼくがぼくであるために ぼくは歌う ぼくがきみに紛れないために  風が仕掛けた戦争 空は闘う意志を失くした 雲は降参した 海は嘆くばかり ぼくは死に損ない 部屋のなかは恐怖に占領された なにかが崩れる音がする 拳を握り締めて踏みとどまれ 逃げるためにいいわけを捜すな 救けを求めるために声を涸らすな 声をのめ! 声をのめ! 声をのめ! 雨のように絶望が降る 雨のように降りやむことはない ぼくは雨を歌う ぼくは絶望を歌う ひきがねを引いて銃声は消える 歌って声は消える 青空に吸い込まれて消える 時の彼方に消える  泣き明かした夜を込めて 息を殺した朝を込めて 夜ならば夜のように 朝ならば朝のように 歌え! はばたいて鳥は消える 歌って声は消える 青空に吸い込まれて消える いつかぼくの消息が 歌のかたちで途絶えるとしても ぼくは歌う ぼくがぼくであるために ぼくは歌う ぼくがきみに紛れないために
歌う理由奥田美和子奥田美和子柳美里イズミカワソラ割田康彦あなたと わたし あなたの目のなかにいるわたしを見る わたしのなかに入ったあなたを感じる あなたの腕のなかで朝の小鳥の声を聴く あなたはパジャマの下だけで わたしはパジャマの上だけで 窓から入ってきた風にくすぐられて くしゃみしたあなたを見て そんな格好してるからでしょうと笑う 笑い合って 見つめ合って 抱き合って  あなたと わたし ふたりでいるだけで 幸せに声がさらわれた あなたの名前を呼ぶだけで 胸がいっぱいになった なにひとつ歌うことはなかった あなたさえいれば わたしは歌わなくてもよかった  あの夜 あなたはいなくなった 声が口からあふれ出した 両手で押さえても止められない 悲鳴のように 嗚咽のように わたしは歌う 二度と笑うことができないから わたしは歌う 歌う 歌う 歌う
ブランコに揺れて奥田美和子奥田美和子柳美里コイケタカヒロコイケタカヒロだれもいない11月の公園で ブランコに揺れて 剥き出しの夜のなか 月明かりでわたしの影が揺れた 私は目を閉じて揺れた  ポケットには剃刀 手首を切った ブランコに揺られながら 行ったり来たり ゆらぁり ゆら ゆら ゆらぁり  生きているの? 死んでいるの? 生きていたいの? 死にたいの? ゆらぁり ゆら ゆらぁり ゆら ゆら ゆらぁり ゆらぁり ゆら ゆらぁり…  だれもいない3月の海で 波に足を浸して 剥き出しの夜のなか 波にわたしの影が呑み込まれた 私は目を閉じて揺れた  ポケットには薬 噛み砕いた 波に足を浸しながら 寄せては返す ゆらぁり ゆら ゆら ゆらぁり  生きているの? 死んでいるの? 生きていたいの? 死にたいの? ゆらぁり ゆら ゆらぁり ゆら ゆら ゆらぁり ゆらぁり ゆら ゆらぁり…  生きているの? 死んでいるの? 生きていたいの? 死にたいの? ゆらぁり ゆら ゆらぁり ゆら ゆら ゆらぁり ゆらぁり ゆら ゆらぁり…
青空の果てGOLD LYLIC奥田美和子GOLD LYLIC奥田美和子柳美里Rie松浦晃久南校舎の屋上から青空しか見えなかった この青空の果てにあるのは 絶望だけ 駅で買った100円ライター 覚えたてのメンソール タバコの煙 羽根のように散っていった  ほんとうは屋上(ここ)から飛び降りたかった わたしの居場所 どこにもなかったから あなたに あなたに出逢うまでは  青空の果てまで 手を離さないで いっしょに屋上に のぼってくれますか? あの空の下に 置き去りにしてる 制服のわたし  保健室の窓からは青空しか見えなかった この青空の果てにあるのは 絶望だけ 白い鉄パイプのベッド 校庭に響くはしゃぎ声 白い枕に 顔を埋めて泣きつづけた  ほんとうは息を止めてしまいたかった わたしの居場所 どこにもなかったから あなたに あなたに出逢うまでは  青空の果てまで 手を離さないで いっしょに眠って 眠ってくれますか? あの空の下に 置き去りにしてる 16のわたし  青空の果てまで 手を離さないで いっしょに屋上に のぼってくれますか? あの空の下に 置き去りにしてる 制服のわたし
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