身代わりのバディー

知っていたのよ 彼女がいたこと
手造りのボード・ケースしてから

日影のカフェで 声をかけたのも
ふられた後の 勢いなんでしょう

ルルル
炎天下の波打ち際 あなたの留守を
待つだけの身代りなら 悲しいネバディーは

うつろう心 今だけに曇らす
そのひとの影 私は知りたい

さびたあき缶 風にさわされて
奏でる寂し気な笛 ききながら

肩も抱かない つれないそぶりは
私を思う冷たい 優しさ

ルルル
焼けた砂の照り返しに のぼせて見えた
ひと夏の夢をさませ にわか雨やんだら

知っていたのよ 彼女がいたこと
手造りのボード・ケースしてから

九月なかばの 渚のうねりに
私も心まかれて 沈んだ
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