夜の緋牡丹

燃える陽炎(かげろう)か あの日の夢か
仄かに銀の 星が降る
ああ 君恋し
狂おし胸に 幾度も
切なくひらく 夜の緋牡丹

乙女ごころに 足音すれど
面影遠い 愛の窓
ああ 君恋し
涙に濡れて 呼び交わす
初恋の春 いまは何処

来る日去る日の 夢かき抱く
我ゆえ忍ぶ この嘆き
ああ 君恋し
炎のなかに ひとり見る
哀しく咲いた 夜の緋牡丹
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