純愛

あの湖の…
風とさざ波 小鳥のこえを
聞いてみたいと 泣いた娘よ
ひかるおくれげ 十八ごろの
なんにも知らない ひとだった

まだ恋じゃなく…
妹でもなく つのる思いが
男の胸を 苦しめた
北のはてゆく 夜汽車の窓に
ゆられりゃ面影 ついてくる

あの美しい…
笑顔となみだを 僕にのこして
しずかに君は ねむるのか
雪にうもれた 墓標をたずね
すがればあかねに そまる丘
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