男の母港

男の腹には 海がある
ぽつんと灯りが ひとつある
生きることにも 疲れたときは
流れ舟 こわれ舟 迷い舟
涙を捨てに 来いと言う

雪より冷たい 雨が降る
酔うほど切ない 酒になる
北の夜空に 面影追えば
流れ舟 こわれ舟 迷い舟
汽笛が遠く 哭(な)くばかり

夕陽は燃えて 色あせず
想いは胸に まだ熱い
波に抱かれて 漂いながら
流れ舟 こわれ舟 迷い舟
見果てぬ夢を 語りたい
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