港のおりくさん

縞(しま)のお召(めし)に 西陣しめて
枠じゃないかえ おりくさん
徳利片手に 愛嬌まけば
さわぐ筈だよ 与太さんが
サ サエ 港町

酔えばほんのり 目元が千両
味があるぞえ おりくさん
色は浅黄に 白地でぬいた
こぼれ松葉の こののれん
サ サエ 嬉しいね

明日は船出と 小声で言えば
無事で居てねと おりくさん
強いようでも 女は女
涙ふく袖 ちらほらと
サ サエ 紅が散る
×