終わりのない顔

そこにあるものはただなんにもないこと
晴れた日の息苦しさ もう目にみえない遠くまでの静けさ
公園も市営プールも死んだふりする

セキをするたびにネジがこぼれおちてゆく
夏の自転車でゆこう ぼくは穴のあいたままでふくらむ
青い青さ まぶしいまぶしさ 終わりのない顔

「夏だ」
目をひらいたり たちすくんだり くちびるかんだり
泳ぎながらすぐ何色にもなってしまうよ
ここですここにいますってかわりに鳥肌たてて
胸の上にやさしくしっかりだいたピストルで
この夏空 キズひとつない空にうち込むよ
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