遥かなる肖像

雨にかすんだ美術館(ミュージアム)に
澄んだ瞳の彼がいた
壁に飾ったその肖像
寂しい心を伝えてた

星が大地をまわりだせば
それははかない恋
時をへだててめぐり逢えた
つのる かなわぬ恋

重ねた白いその手のひら
つかむ事さえもできない
声が聞こえる幾世紀も
彼が呼びかけ続けてた

見つめあうだけ 二人にできる
それははかない恋
もしできるならその寒そうな
指をあたためたい
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