酔ヶ浜

三軒目からは 意識が薄れ
飲んでる場所さえ はっきりしない
別れの手口が 鮮やかすぎて
責める言葉も 言いそびれたよ

酒には肴が要る
浜には魚が居る
銀の鱗を光らせて
波打ち際で跳ねるのさ
今夜はどこの浜辺へ 泳いでゆこう

三本目までは 笑ってたけど
絡んだ当りは 記憶もまばら
愛する手順を 踏み間違えて
追いかける前に 酔い潰れたよ

酒には肴が要る
浜には魚が居る
まばたき出来ぬ目の中で
砂の涙を流すのさ
明日はどこの浜辺に 打ち上げられる
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