女城主・笹百合の花
女だてらに 城主(あるじ)を名乗り
国を背負って 行くその身には
つらい涙が 流れて止まぬ
男勝りと 誹(そし)られながら
忍んで咲く花 笹百合の花
御殿亡き後、御坊丸君(ごぼうまるぎみ)は未(いま)だご幼少。
主(あるじ)なくして国は守れぬ…。
これよりは御坊丸君ご成人のその日まで、
皆々心ひとつに、わらわに命を預けて下され!
女盛りを 戦に暮れて
なぜに侘しい 心が揺れる
たとえこの身は 朽ち果てようと
守り抜きたい 愛する領民(たみ)を
鎧に包んだ 柔肌悲し
…殿…吾(あ)が君、景任(かげとう)殿…
今も霧の中に、お姿がはっきりと見えまする…
なぜおひとりでそちらにおられるのじゃ…
お恨み申しまする。
我が岩村城を救うため、女を捨て、
秋山殿を夫として迎えまする…。
今日は織田方 明日(あした)は武田
宿命(さだめ)せつない 乱世(らんせ)の掟(おきて)
恋も情も 命も捨てて
生きる姿の 哀れさ滲(にじ)む
朝霧抱(いだ)いて 笹百合の花
国を背負って 行くその身には
つらい涙が 流れて止まぬ
男勝りと 誹(そし)られながら
忍んで咲く花 笹百合の花
御殿亡き後、御坊丸君(ごぼうまるぎみ)は未(いま)だご幼少。
主(あるじ)なくして国は守れぬ…。
これよりは御坊丸君ご成人のその日まで、
皆々心ひとつに、わらわに命を預けて下され!
女盛りを 戦に暮れて
なぜに侘しい 心が揺れる
たとえこの身は 朽ち果てようと
守り抜きたい 愛する領民(たみ)を
鎧に包んだ 柔肌悲し
…殿…吾(あ)が君、景任(かげとう)殿…
今も霧の中に、お姿がはっきりと見えまする…
なぜおひとりでそちらにおられるのじゃ…
お恨み申しまする。
我が岩村城を救うため、女を捨て、
秋山殿を夫として迎えまする…。
今日は織田方 明日(あした)は武田
宿命(さだめ)せつない 乱世(らんせ)の掟(おきて)
恋も情も 命も捨てて
生きる姿の 哀れさ滲(にじ)む
朝霧抱(いだ)いて 笹百合の花
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