女心の唄

あなただけはと 信じつつ
恋におぼれて しまったの
心変わりが せつなくて
つのる思いの しのび泣き

どうせ私を だますなら
だまし続けて ほしかった
酔っている夜は 痛まぬが
さめてなおます 胸の傷

うわべばかりと つい知らず
ほれてすがった 薄情け
酒がいわせた ことばだと
なんでいまさら 逃げるのよ

女ですもの 人並みに
夢を見たのが なぜ悪い
今夜しみじみ 知らされた
男心の うらおもて

逃げた人なぞ 追うものか
追えばなおさら つらくなる
遠いあの夜の 思い出を
そっと抱くたび ついほろり

散って砕けた 夢の数
つなぎあわせて 生きてゆく
いつか来る春 幸福(しあわせ)を
のぞみすてずに ひとり待つ
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