名もなき森の夢語り

深き森は魂を呼ぶ 静寂(しじま)の中 流れ込む光と闇
終わりが導く始まりとは生きる為のみぞ許される

耳を劈(つんざ)く凶弾の叫び

ざわめきは地を駆け空を翔ける
掟は人により穢され破られた

我が名は摂理で在った 流れ出す紅き調和

奪われし命はおまえを逃しはしない

白きは未来を見据え 黒きは過去を見抜く

木々よ 双手(もろて)を絡めて行く手を阻め

森は人知れぬ迷宮 我らは知れど答えぬ

深き森は魂を呼ぶ 静寂(しじま)の中 流れ込む光と闇
終わりが導く始まりとは生きる為のみぞ許される

あるがままの美は狩られ 乾いた瞳で夢を見る
朽ちながら果たせぬ想いを森に託す

澄んだ濁りなき無数の眼(まなこ)は人を哀れむ

碧き森に息衝く声音(こわね) 美しくも恐ろしくも色を変える
何を偽れど耳にし目にした真は語る
深き森は魂を呼ぶ 静寂(しじま)の中 流れ込む光と闇
終わりが導く始まりとは生きる為のみぞ許される

連鎖は巡り人もまた巡る
帰れずの森とは還るべき森

全き森こそ現の夢また夢語り
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