忘れるために恋をしないで

掃除したての テーブルの上
花束を飾った
歪んだ 時間が
少しずつほどけて行く

部屋の片隅 読みかけの本
出しそびれたカード
恋して 夢中な
あの頃は見えずにいた

さよならって やっと あなたに言える

さみしい夜も 泣きたい夜も
ひとりでいる
あなたのことを 忘れるための恋など
できないから

頑張れなくて 落ち込む時が
まだあってもいいよね
窓辺で 木の葉が
頷くみたいに揺れた

笑えるね もっと いつものように

雨降る朝も 風吹く朝も
わたしでいる
あなたのことを 愛したようにだれかを
愛せるまで

さみしい夜も 泣きたい夜も
ひとりでいる
あなたのことを 忘れるための恋など
できないから
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