最上川

残雪の きらめく峰を
仰ぐのは幾年(いくとせ) 幾年(いくとせ)ぶりか
流れ変わらぬ あの日の最上川
故郷(ふるさと)の 窓火(あかり)みれば
訳もなく 涙あふれる

城下町 大志(のぞみ)を抱いた
若き日の想い出 想い出いくつ
白い浮雲 浮かべた最上川
今もなお 胸を揺らす
初恋の 君は何処(いずこ)に

父母(ちちはは)の やさしき笑顔
声もなく頷(うなず)く 頷(うなず)くばかり
遠く虫の音(ね) 聴こえる最上川
この生家(いえ)で いのち安め
明日(あす)はまた 都(まち)に帰らん
×