18才の彼

彼は夏の陽に まぶしく輝きあらわれた
十八になったばかりの 幼なさ美しさ
男の強さと頼もしさも持つ その魔力
それにくらべたら 私は惨めな秋の花
少しでも若く見せたい思いで 化粧をした
私を笑って 僕が欲しいかと彼は云う
誘惑したいと思っていたのに あべこべに
誘われ嬉しく抱かれて 見上げた青い空
けれどその後(あと)の話は チグハグまるでダメ
音楽も車も はやりの言葉も
わからない
彼は横柄に「悪くなかったよそれじゃね」
と去(い)ってしまったわ 私は残され
打ちのめされ 私ははっきり
思い知らされた 現実を
彼の倍以上 年上だったことを
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