涙の夕暮れ

改札口通らずに
他愛ない話
いつもみたいに明日も
会える気がするよ
キャリーケース握った手
そっと離したら
強く抱きしめてくれた
溢れそうな涙

二人ずっと 同じ夢目指してた
何度その手 差し伸べてくれただろう

君の背中 見送るまでは
頬をあげて手を振るよ
少しだけ 心細くて
にじんでく夕日
君の瞳 教えてくれた
突き刺すような眼差しで
離れても闘える日が
必ずやって来ると

「行って来る」とつぶやいて
そっと顔あげた
小声だけど痛いほど
響いてきたんだ

そよぐ風が 君をさらってゆくようで
独りきりで 風が冷たくなってく

君を乗せて 行ってしまうの
速度あげて遠くなる
窓越しに聞こえてくるよ
君のさよならが
震えながら 精いっぱい
笑顔で手を振ったあと
肩越しにほのかに濡れた
君の跡に気づくの

そよぐ風が 君をさらってゆくようで
独りきりで 風が冷たくなってく

君を乗せて 行ってしまうの
速度あげて遠くなる
窓越しに聞こえてくるよ
君のさよならが
君を乗せた 電車はもうすぐ
見えなくなってしまうよ
この胸に残った君の
温もりは忘れない
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