夏の終わりとカクテル光線

少年は夢を見る。
歌う様に踊る様に。
下校の鐘が鳴っても、泥だらけになっても、
カクテルの光線を夢見て笑っている。

一際小さな身体で一際大きな声を出す。

この青い空の下であなたは輝いて、
まるで向日葵の様に両手を広げた。
涙さえも飲み込んで、それでもまだ追いかける。

少年は夢を見る。
数字の無いユニフォームを綺麗に畳んで。
グラウンドの外側から一番大きな声を出す。

この朱い空の下で伸びた君の影。
まるで向日葵の様に誇り高い姿。

…今日で夏が終わるなんて誰が決めたというのだろう?
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