哀愁・嵯峨野路

愛しても結ばれぬ 恋の苦しさに
女ひとりの 古都の旅
忘れるつもりで ここまで来たが
未練が今も 袖を引く
京都・嵯峨野路…
風が鳴ります 竹の径(みち)

木漏れ日の石畳 枯れ葉舞い落ちて
草の庵(いおり)の 直指庵(じきしあん)
明日(あした)が見えない こころの迷い
想い出草(ぐさ)に 書きしるす
京都・嵯峨野路…
遠く無常の 鐘の音

真紅(くれない)の冬もみじ
渡る渡月橋(とげつきょう)
いつか日暮れが 忍び寄る
あなたにふたたび 逢う日はないの
淋(さみ)しさ胸に 降りつもる
京都・嵯峨野路…
夢は果敢(はか)ない 桂川
×