男意地~田原坂~

雨は降る降る じんばはぬれる
越すに越されぬ 田原坂

明日の日本を 創るため
丸に十(じゅ)の字の 藩旗をかかげ
薩摩隼人が 打って出る
同胞(はらから)たちを まきこんで
だれが戦を したかろう
あ~ 若者よ 許してくれと
西郷隆盛 男泣き

小野小町の ふるさとよ
小野の泉水 湧き出る処
お湯と縁が 国じまん
田原の坂の 激戦は
勝つも負けるも 時の運
あ~ 雨空を 見上げるギョロ目
西郷隆盛 何想う

男同志の 夢かけて
続く戦い 十七昼夜
泥にまみれた 薩摩軍
多勢に無勢 弾丸(たま)も無し
今は これまで いさぎよく
あ~ 雨の中 田原よさらば
西郷隆盛 男意地

「晋どん もうこの辺で よかばい」
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