男の酒には…。

男の酒には おふくろが
詫びる涙に おふくろが
生きていたなら 何歳(いくつ)だろうか
指を折るたび 遠くなる
あゝ こんな都会の 路地裏で
たまには泣くしか ないからさ

男の酒には ふる里が
今じゃ帰れぬ ふる里が
そして何年 たっただろうか
胸にちぎれた あの汽笛
あゝ こんな都会の 隅っこで
酔ってみるしか ないからさ

男の酒には あの女(ひと)が
過去にはぐれた あの人が
今は仕合せ 元気だろうか
二度と逢えない 人生か
あゝ こんな都会の 吹き溜まり
生きていくしか ないからさ
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