龍飛埼灯台

北行く列車の 窓辺には
恋にはぐれた 女がひとり
きっぷ片道 荷物がひとつ
あなた追いかけ ここまで来たの
涙かみしめ 階段のぼる
津軽さいはて 龍飛埼灯台

出て行く姿を 追いもせず
この手離した 私が悪い
漁場(りょうば)暮しが 嫌だと泣いた
ばかな女を 許してあなた
行(ゆ)き場(ば)なくした 心の中で
風があばれる 龍飛埼灯台

想い出運んで 風が啼き
白い灯台 吹雪にかすむ
沖に漂う あなたの船を
灯りかざして 守っておくれ
ふたり出直す 最後の港
北の春待つ 龍飛埼灯台
龍飛埼灯台
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