宵の風

月影冴えわたり 闇が支配した夜
風音にまぎれて あでやかに舞い飛ぶ
胸に刻み込んだ 過ぎしあの日の誓い
瞳を閉じ浮かぶは
いとしい その笑顔

幼き日 何気ない言葉
君はまだ覚えてるかな?
願わくば 忘れてほしいと…
定めならば 破れはせぬ 永遠に

幕が上がれば 茨の道
散らすは 乙女心
君がためなら 鬼となろう
思いは風になる

この思う願いは ただ君のためにあれ
星にたくしたものは せつない恋心

よみがえる 遠い日の記憶
やさしさに 包まれた刻
指からめ 互いに誓った
「君がために 命として 守ってみせる」

幕が上がれば 引き返せぬ
行くが 美徳となれば
手を伸ばしても 君は何処
霞のように散る

すべてが 敵としても
私は君の味方
宵闇のような 暖かさで
君を包み込もう

幕が上がれば 茨の道
散らすは 乙女心
君がためなら 鬼となろう
思いは風になる
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