お遍路

鈴を打ちならし
日翳を選んで通る
あれはお遍路よ
島を巡り歩く
人生の重みを杖一つで
やっと支えながら
老いた身体(からだ)には
山路は嘸(さぞ)や辛かろ

畦の紅蓮華
乾いた心に染みる
死んだお遍路の
生まれ変わりの姿
人生に幾たび騙されても
じっと怺えてきた
旅の草疲(くたび)れを
落ち着ける場所を尋ねる
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