夏いちりん

どうして こんなに浅い息
しながら歩いてるんだろう?

薄っぺらい
作り笑顔で見上げた
青空から声が聞こえて来る

おいでよ おいでよ
海までおいでよ
波の音 聞こえたらそれを頼りに
荷物はいらない なにもいらない
ずいぶん遠く 離れたね

きらきらひかれ
ひらひらほどけ
潮風をいま 身体に吹き込んで
瞳に海を 映して笑えよ
ほら、夏に咲け
夏に咲け

小さな 傷を治さずに
そのまま我慢 しちゃうから

カサブタが 厚くなっても 治らない
滲みるけれど海で洗ってごらん

おいでよ おいでよ
夏までおいでよ
半袖に 着替えたら肩も軽いよ
裸足になったら きっと分かるさ
ずいぶん長く 行ってたね

きらきらひかれ
はらはら零せ
歌に替えたら 涙も虹になる
あなたはあなた 一輪のあなた
ほら、夏に咲け
夏に咲け

おいでよ おいでよ
海までおいでよ
溜めていた その涙受け取ってあげよう
水を水へと 返すだけだよ
涙もきっと 喜ぶさ

きらきらひかれ
ひらひらほどけ
潮風をいま 身体に吹き込んで
瞳に海を 映して笑えよ
ほら、夏に咲け
パッと咲け

夏に咲け
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