京おんな

此処が女の 死に場所と
決めてあなたを 待ちわびる
風に風にきこえる 鐘の音は
消えて帰らぬ 夢のあと
京都女の しのびなき

悪いあなたを 恨むより
もろい私が 悲しいの
傘を傘をさしても なお濡れる
稽古がえりの 裾模様
われとわが身を また責める

川の川の流れは かわれども
たてた操は ひとすじに
京都女の 恋の意地
×