海を渡る風

海を渡る風になって
熱い想いよ 君へ吹け
君が黙って 風を受けて
やわらかな 髪を揺らす

波間にただよい
君と僕と 溶けてしまえ

ことばは とぎれがちに
そっと口づけ 交わし合う

肩と肩 寄せ合えば
紅い夕日が 落ちてゆく
君は遠い まなざしで
昔の唄を 口ずさむ

重ねた手の中
二つの愛よ 燃えてしまえ

僕の知らない 君がいて
君を想う 僕がいる
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