始まりの夏

あの坂道を登って
もうあのひとが来るころ
エンジンの響きが
聞こえてくるわ

まだ眠った朝の街を
コーヒーも飲まないで
飛ばしているでしょう

やっと詰め込む小さな包み
初めての朝食ね

苦心したことはあくまで隠し
二人で食べましょう
さりげなく渡せたらいい

なぜ誘ってくれたのか
聞きたいけれど聞かない
分かっていることは
チャンスは一度

ねえ何度か送られたわ
友達と座ってた
後ろのシートに

バックミラーで瞳が合うたび
訴えたこの思い

地味な方法ね先を越される
焦っていたけど
奇跡を呼ぶうれしい夏

今日一日でキメたい
憧れていた助手席
これからは私が
独り占めなの

あの横顔を見つめて
好きなCD流して
ときめきに揺られて
どこでも行くわ

鏡をのぞいて最後のチェック
も少し笑って
奇跡を呼ぶうれしい夏

ほら坂道を登って
もうあのひとが来るころ
エンジンの響きが
聞こえてくるわ

なぜ誘ってくれたのか
聞きたいけれど聞かない
分かっていることは
チャンスは一度

あの横顔を見つめて
好きなCD流して
ときめきに揺られて
どこでも行くわ
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