夢さがしに行こう

東の空が 白むころ
一番列車で 海まで出かけよう
向かい合う おばさんが
「このミカン あまっこい」と
差し出す手のひらに 浮かんだ母の顔
初めての あゝひとり旅
夢さがしに行こう

岬回れば おだやかな
夕日に染まる海 空には星ひとつ
賑やかな 浜屋台
日焼けした おじさんに
「がんばれ 乾杯」と おごられたビール
大人びた あゝ味がした
はたちの一ページ

どこまでも 続く道
ころんでも 歩くだけ
心の宝物 いくつも見つけた日
明日には あゝ何がある
夢さがしに行こう
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