白い声

独りぼっちで生きていけると
生きていけなきゃいけないんだと
そういうふうに思い込もうとした
強くなろうと心に決めた

誰かを本気で想うことや
心の底から笑うことや
そういうことと引き換えにしても
強くなろうと心に決めた

本当は誰かに伝えたくて
叫びたくて わかってほしくて
そういう気持ちを隠すことが
強さだとずっと思っていたんだ

誰の心にも触れないで
透明なように生きることが
恐くない日なんてなかったよ
迷わない日なんてなかったよ

世界で一人自分だけが
あまりにも無力に思えた日
街はキラキラまぶしすぎて
何もかもがキレイに見えた

そうやって独りで生きてきたんだって
君は笑いながらちょっと泣いた
僕はなんだかほっとしてしまった
僕だけじゃなかったってほっとしたんだ

世界で一人自分だけが
無力だと思ったあの日
この目にうつってた他の誰かも
同じ事を思っていたかな

君は寒くて震えながら
それでもとてもいい顔をしている
明け方6時に君と僕は
扉をひとつぬけたみたいだ
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