ANAK<息子>

母の胸に抱かれておまえは生まれた
喜びの朝をはこんで
寝顔を見つめるだけで うれしさがあふれる
父はお前の明日を祈った
夜には母さんがねむりもせずミルクをあたためた
朝には父さんがおまえを抱きあげてあやしてた

おまえは大きくなり気ままな自由を求めた
母はとまどうばかり
日に日に気むずかしく変わってゆくおまえは
話を聞いてもくれない
嵐の吹き荒れる夜におまえは突然出て行く
おまえを呼びとめる父や母の声をふりすてて

時は流れておまえは今
すさんだ暮ししてると聞いた
息子よおまえに何が あったのだろうか
ひとり暮しの月日に
おまえの胸には母の声が今聞こえてる
遠くはなれた母の声におまえは泣いたよ
×