なごり船

お前が泣くから 呑むほど苦い
今夜の酒は 涙割り
元の笑顔に 戻っておくれ
これきり逢えない 二人じゃないさ
しばし別れの なごり船

お前が泣くから うるんで見える
港に浮かぶ 波止場月
男ごころを 信じておくれ
夜毎の夢路で 通ってくるさ
同じ想いの なごり船

お前が泣くから 出船を告げる
霧笛がまたも 貰い泣き
無事を祈って 待ってておくれ
寄り道しないで 帰ってくるさ
ここがふるさと なごり船
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