何も迷わずに

あてどもなく歩けば 頬を撫でる
光に急かされて
あなたに会いたい

子供の頃に夢見た 知らない海へ
旅立つ鉛の汽笛を思い出す
淋しい獣のように 誰も気付かず
暁の声を連れて遠ざかった

朝もやの坂道
ふり返る事をしないように教わった
だから今は ただ 抱きしめて

あてどもなく歩けば
崩れそうな雲の透き間から 涙がこぼれ
この時間も 心も 払いのけたら
何も迷わずに あなたに会いたい

眠れぬ夜は黙って 考え事を
優しい雨に向かって話してみる

今でも薄暗い
夜明けに目覚めて
どこへ行けばいいのか 怖くて
動けないけど
手を伸ばせば

あてどもなく歩いた 全ての夜が
いつかはあなたへと 続いてたから
この時間も 心も 払いのけたら
何も迷わずに あなたに会いたい
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