誰か故郷を想わざる

花摘む野辺に 陽は落ちて
みんなで肩を くみながら
歌をうたった 帰り道
幼馴染(おさななじみ)の あの友この友
あゝ誰か故郷を 想わざる

一人の姉が 嫁ぐ夜に
小川の岸で 淋しさに
泣いた涙の なつかしさ
幼馴染の あの山この川
あゝ誰か故郷を想わざる

都に雨の 降る夜は
涙に胸も しめりがち
遠く呼ぶのは 誰(たれ)の声
幼馴染の あの夢この夢
あゝ誰か故郷を 想わざる
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