ホテル・チャイナタウン

中華街の路地に丸い椅子を出して
ランニングのシャツは夕方にやつれて
店の前でセンスをあおいだ
乾いたズボンのベルトは長めで
そこからチャイナタウン
イカした車は静かにその前
行き過ぎるでもなく 動いた

中華街の路地に怪しげなおやじが
道の向こう側を眺めるでもなく
いまのままで 幸せに止まった
タバコに火をつけ 静かに振り向き
そこからチャイナタウン
見つけたら中国 一人で歩いて
言葉も気づかずに 忘れた

中華街の路地に沈みかけている
緑色のホース 水を撒きながら
濡れた道路 夕日がかざった
このまま大きく空気をすったら
そこからチャイナタウン
忘れた気持ちがその場にたまって
いつしか中国に 届いた
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