春秋

やうやう白く なりゆく空
少し赤りて 紫だつ
雲の細く たなびきたる 春はあけぼの

夏の月は 言ふもさらに
やみこそなほ 多き蛍
一つ二つ飛びてゆくぞ 夏はをかしき

夕陽の花やかにさして
からすの群れ 住くをみれば
赤く燃えし 彼方の地の
悲しみ 思ふ

海を越えて 空を越えて
人の涙 さらに流れ
いつの日にか すべての目に
ほほゑみ 永遠に

花は桜 星はスバル
月はおぼろ 雪は白く
春はあけぼの 夏は夜 秋は夕暮れ
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