沈みゆく船

行かせておくれよ 朝までなんか待てない
待ちたくない 夢が消えそうだ グズグズするな

降ろしておくれよ どこでもかまわない 気にしない
どこへ行こうと ここよりはマシだろう

生きているのに動こうとしない君や
惨めな仕打ち 慣らさせてしまったボクら
小さな船に 押し込められて みんな
ただ 流されて行くよ

その日暮らしがすっかりお似合いだブラザー
しがみついては ただ浮いているだけの日々

どこへ行くんだい 肩を寄せ合って みんな
今 沈みゆく船で
沈みゆく船 どこまで

聞かせておくれよ かつて君の話 その続き
まぶしい笑顔で 溢れていた日

教えておくれよ いつの間にボクらは 年老いた
どこかへ行くんだ ここよりマシな場所

首まで水につかってしまってるのに
震えるだけで ただヤリ過ごそうだなんて

背中を押すのは 貿易風じゃないぜ
雨を降らす風さ 大きな嵐の前触れ

降ろしておくれよ 今すぐこの場所で 手を離せ
沈みゆく船はあてなく進んでく

行かせておくれよ 朝までなんか待てない
待ちたくない
どこへ行こうと ここよりはマシさ

降ろしておくれよ どこでもかまわない かまわない
沈みゆく船が遠く消えてゆく
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