ブラックボックス

だたっ広い社会の中で
ひとりビル街の隙間にいるような
歩いて引き返して繰り返して
時間だけが費やされているような

どうしようもない日々を
諦めながら過ごしては
それじゃ駄目だって
どこかの迷子(じぶん)が叫んでるけど

泣き出したくたっていいんじゃない?
人に見せる「本当」が
目隠しになったってしょうがない
見ない方がいいものもある

箱の中身はきっとグロテスクさ

グレーに染まる空の下で
ひとりで足を抱えているような
奇怪な喧騒(おと)に酔いながらも
本心、ゼロに還りたいような

勘違いの選民意識は
半端な自分を責めて
理想と現実の乖離で
心押しつぶしていく

投げやりになったって構わない
誰かの為のはずだった
でも何が計算違いか
それすら解らないんだ

「救われたいな」って願望で
ボロボロになった愚か者は……

遠くに描いた夢はまだ
理由を 嗚呼 探してる
未だに解んないのに僕は
前のめりに進むんだ

狂わないコンパスが示すのは
「前を向け」とそれだけで
迷いに迷った挙句僕は
すべてを捨ててしまった

箱の中身はなんだったのかな
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